寂しがり屋な娘の話
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「・・・アカリちゃんって「失礼します」」
ミナトの言葉を遮る様に店員が飲み物を持って部屋へと入ってきた。
賑やかとは程遠い空気になっていた部屋に「お邪魔だったかしら?」と苦笑いを浮かべる。
「あー大丈夫だ。麦酒はそっちの黄色いのに、残りはこっちに頼む」
店員を気遣ってか指示する自来也。
注文した酒が各自に置かれ、机の真ん中に枝豆が置かれた。
これは?と皆が頭を傾げていると店員が「女将が自来也様にと」と言う。
「おーこれはすまんのぉ!女将にぜひ礼を言っといてくれ
そうだ、料理の注文をしても良いか?」
「はい、ちょっと待って下さいね」
店員は注文票を手に準備をした。
あれとそれ、これに、とメニューを指差し注文する自来也。
その間間にミナトが自分の食べたい物を頼む。
「アカリはどうする?」
そう尋ねられ、「じゃあ」とサラダの写真を指差した。
一通り注文を受けると店員は頭を下げて部屋から出ていく。
「で、何だったかのぅ」
「だから、アカリちゃんの事で」
「そうだ、まだ乾杯もしていなかったな。盃を持て」
また言葉を遮られるとミナトは溜め息をついて自来也に従いジョッキを持つ。
男2人が酒の入った盃を持ち上げているのを見て、アカリは真似するかの様にオレンジジュースの入ったグラスを掲げた。
「乾杯」
「「乾杯」」
硝子と硝子のぶつかる音を合図に盃に口をつける。
二~三口飲んで口を離すと男2人はまだ飲んでいてアカリは呆気にとられた。
ミナトはジョッキの半分以下まで飲み、自来也は何度かグラスにお酒を足している。
それに対し自分は、と殆ど減っていないグラスを見つめ飲もうと気張るのだが
「他人の飲み方何ぞ真似しなくて良い」
と自来也に止められた。
頷き、自分のペースでちびちびとジュースを飲んでいれば枝豆を目の前に出される。
「丁度良い塩加減で美味しいよ」
「頂きます」
ミナトから枝豆を受けとり、ぷにゅりと豆を出していれば自来也が『食べて大丈夫なのか?』と小さな声で尋ねてきた。
『多分、大丈夫です。一応人間としての機能は使えるみたいなので』
もぐもぐと枝豆を口に含みアカリは咀嚼する。
良く噛み、飲み込んで『それよりも』と言葉を続けた。
『ミナトさん。私がどんなモノか知らないみたいで』
『そんな事だろうと思った。ミナトは色々と訊きたそうな顔をしとるからのぅ』
自来也の言葉にミナトの方を見れば互いの視線が合う。
思わず剃らしてしまい、感じが悪かったかともう一度見ればミナトも同じような様子で少し安心する。
『どうしよう自来也君』
『こればかりはワシものぅ。まあ、頑張る事だな』
そんな、と言っていれば注文した料理が続々と運ばれてくる。
「やけに早いのぅ」
自来也の言葉に二人も頷く。
すると店員は笑って「女将さんが板さんに自来也様が来てると話して張り切っちゃたんです」と話した。
「これは直接礼を言わんといかんな。今、厨房に入っても大丈夫か?」
「はい、大丈夫だと思います。この時間はまだそんなにお客さんも入っていないので」
「・・・という事だ。ちょくらワシは厨房に挨拶してくる」
「行ってらっしゃい」なんて呑気に手を振るアカリ。
だが、自来也が店員の後に付いて部屋を出ていってしまった所で気付く。
自来也君がいなくなったら私とミナトさんの二人っきりじゃない。
何故、今気付く!とアカリは自分を殴りたい気分だった。
本日何度目かの溜め息にミナトは持っていた箸を置く。
「アカリちゃんは俺の事嫌い?」
「そんな事・・・」
ない、とアカリは心の中ではっきりと思った。
会ってまだ日は浅いが優しくて、よく周りを見ていて、いつも安心させてくれる相手をどうやったら嫌いになるのか寧ろ訊きたい位だ。
「嫌いじゃないです!寧ろ好ましく思っています」
思わず身を乗り出して言ったアカリにミナトは「良かった」と笑みを浮かべた。
ミナトの言葉を遮る様に店員が飲み物を持って部屋へと入ってきた。
賑やかとは程遠い空気になっていた部屋に「お邪魔だったかしら?」と苦笑いを浮かべる。
「あー大丈夫だ。麦酒はそっちの黄色いのに、残りはこっちに頼む」
店員を気遣ってか指示する自来也。
注文した酒が各自に置かれ、机の真ん中に枝豆が置かれた。
これは?と皆が頭を傾げていると店員が「女将が自来也様にと」と言う。
「おーこれはすまんのぉ!女将にぜひ礼を言っといてくれ
そうだ、料理の注文をしても良いか?」
「はい、ちょっと待って下さいね」
店員は注文票を手に準備をした。
あれとそれ、これに、とメニューを指差し注文する自来也。
その間間にミナトが自分の食べたい物を頼む。
「アカリはどうする?」
そう尋ねられ、「じゃあ」とサラダの写真を指差した。
一通り注文を受けると店員は頭を下げて部屋から出ていく。
「で、何だったかのぅ」
「だから、アカリちゃんの事で」
「そうだ、まだ乾杯もしていなかったな。盃を持て」
また言葉を遮られるとミナトは溜め息をついて自来也に従いジョッキを持つ。
男2人が酒の入った盃を持ち上げているのを見て、アカリは真似するかの様にオレンジジュースの入ったグラスを掲げた。
「乾杯」
「「乾杯」」
硝子と硝子のぶつかる音を合図に盃に口をつける。
二~三口飲んで口を離すと男2人はまだ飲んでいてアカリは呆気にとられた。
ミナトはジョッキの半分以下まで飲み、自来也は何度かグラスにお酒を足している。
それに対し自分は、と殆ど減っていないグラスを見つめ飲もうと気張るのだが
「他人の飲み方何ぞ真似しなくて良い」
と自来也に止められた。
頷き、自分のペースでちびちびとジュースを飲んでいれば枝豆を目の前に出される。
「丁度良い塩加減で美味しいよ」
「頂きます」
ミナトから枝豆を受けとり、ぷにゅりと豆を出していれば自来也が『食べて大丈夫なのか?』と小さな声で尋ねてきた。
『多分、大丈夫です。一応人間としての機能は使えるみたいなので』
もぐもぐと枝豆を口に含みアカリは咀嚼する。
良く噛み、飲み込んで『それよりも』と言葉を続けた。
『ミナトさん。私がどんなモノか知らないみたいで』
『そんな事だろうと思った。ミナトは色々と訊きたそうな顔をしとるからのぅ』
自来也の言葉にミナトの方を見れば互いの視線が合う。
思わず剃らしてしまい、感じが悪かったかともう一度見ればミナトも同じような様子で少し安心する。
『どうしよう自来也君』
『こればかりはワシものぅ。まあ、頑張る事だな』
そんな、と言っていれば注文した料理が続々と運ばれてくる。
「やけに早いのぅ」
自来也の言葉に二人も頷く。
すると店員は笑って「女将さんが板さんに自来也様が来てると話して張り切っちゃたんです」と話した。
「これは直接礼を言わんといかんな。今、厨房に入っても大丈夫か?」
「はい、大丈夫だと思います。この時間はまだそんなにお客さんも入っていないので」
「・・・という事だ。ちょくらワシは厨房に挨拶してくる」
「行ってらっしゃい」なんて呑気に手を振るアカリ。
だが、自来也が店員の後に付いて部屋を出ていってしまった所で気付く。
自来也君がいなくなったら私とミナトさんの二人っきりじゃない。
何故、今気付く!とアカリは自分を殴りたい気分だった。
本日何度目かの溜め息にミナトは持っていた箸を置く。
「アカリちゃんは俺の事嫌い?」
「そんな事・・・」
ない、とアカリは心の中ではっきりと思った。
会ってまだ日は浅いが優しくて、よく周りを見ていて、いつも安心させてくれる相手をどうやったら嫌いになるのか寧ろ訊きたい位だ。
「嫌いじゃないです!寧ろ好ましく思っています」
思わず身を乗り出して言ったアカリにミナトは「良かった」と笑みを浮かべた。