twst短編
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ユウは横たわりながら困っていた。
目が覚めたら見知らぬ天井で、自身のすぐ隣にはマレウスが眠っている。
極め付けには
「履いてない」
想定外の事態にユウは騒ぎはしないがかなり困惑していた。
すやすやと眠るマレウスを起こさぬようユウは最小限の動きで布団の中で己の格好を確認する。
「履いてないけど履いてた」
肌からダイレクトに伝わるシーツの感触から下着の有無も疑っていたが確かにユウは下着を身につけていた。
しかし身につけていたのは下着だけでそれ以外は何も着ていない己の姿にユウは頭を抱えた。
友達と一緒に寝たにしては不自然な己のその格好にまさか自分は友達であるマレウスと致してしまったのかとユウは狼狽える。
しかしマレウスの格好を確かめる勇気はなく、ユウは懸命に昨晩の記憶を思い出そうとした。
昨日はマレウスの誕生日であった。
誕生日パーティーに招かれたユウはプレゼントを携え、パーティー会場であるディアソムニア寮にやってきた。
マレウスの誕生日を祝い、皆で料理やケーキを食べ、話に花を咲かし、そしてユウは何故か学生の誕生日パーティーだというのに用意されていたシャンパンを飲んでしまった。
喋り過ぎで喉が渇いていた事もありユウはその独特の苦味に気付く間もなくシャンパンを飲み干してしまった。
生まれて初めて摂取するお酒に胃は熱を持ち、ユウは吐き気を催した。
トイレに駆け込み暫く飲み込んだものを吐き出していたユウは自身の記憶がそこで途切れている事に気付く。
ユウは光明を見た。
もしかしたら自分はあのままトイレで気を失い、マレウスが介抱してくれたのかもしれない。
その際に再び吐いたりして服を汚してしまい、だから自分は下着以外何も身に付けていないのだと自分自身に言い聞かせる。
パーティーの主役に世話をかけた事は申し訳ないが大切な友達と危惧していたような事が起きていない事にユウは胸を撫で下ろす。
ベッド側のチェストの上に己の制服を見つけたユウはそっとベッドから抜け出すと制服に着替えた。
時計を見れば朝の早い時間ではあるものシャワーを浴びるには些か余裕の足りない時間であった。
ユウは眠るマレウスに感謝の言葉を告げると部屋を抜け出し、慌ててオンボロ寮へと帰っていった。
遠ざかる小さな背中を窓に凭れたマレウスは愉快そうに眺めていた。
実はユウが起きる少し前から起きていたマレウスは狸寝入りをしつつ一人百面相をしながら慌てふためくユウの様子を楽しんでいたのだ。
「昨日は随分と楽しんだようじゃな」
「リリアか」
音もなく現れたリリアに驚く様子もなくマレウスは未だ窓の外を見ていた。
「僕は結界を張った筈だが」
「お主の顔を見れば昨晩、お主等に何があったかなど嫌でも察しがつく」
覗き見を疑われたリリアは肩を竦め否定した。
「しかし関心せぬな。嫁御にさっさと逃げられよってに」
リリアはちらりと窓を見ると不満を漏らした。
リリアとしてはせめて寮生にぐらいはユウがマレウスのものになったと見せ付けるぐらいの事はして欲しかったのだ。
ところがユウはそそくさと寮生が起きぬ間に寮から出て行ってしまった。
マレウスもそれを引き留めるどころか何もせず見送るのだからリリアは納得がいかない。
リリアは大袈裟に溜息を吐きながら情けないとまで言うがマレウスの表情は何故かご機嫌であった。
それこそらしくもなく鼻歌でも歌い出しそうな機嫌の良さにリリアは唇に指を当て、頭を傾げた。
「おやおやおやー?」
マレウスの表情から何やら裏を感じ取ったリリア。
にやりと笑いマレウスへとにじり寄る。
「なんだ」
「お主のその表情、さてはユウに何かしたな?」
面白い話の気配にマレウスが全てを話すまで解放しないつもりのリリアであったがマレウスはあっさりと話した。
「印を付けただけだ。この先、何があっても僕からは逃げられない印をな」
パーティー明けであっても授業はある。
その準備をすべくユウはこそこそとオンボロ寮に戻ったが玄関で待ち構えていたゴーストと対面し、暫くお説教と相成った。
ゴースト達は妙齢のお嬢さんが朝帰りをするのは見過ごせないと、まるでユウの父や祖父にでもなったかの様に怒っていた。
「心配かけてごめんなさい」
そんなゴースト達にユウは言い訳をするでもなく素直に頭を下げて謝った。
ゴースト達は互いに顔を見合わせると吊り上げていた眉を下げ、仕方ないとでも言うように深々と溜息を吐く。
「昨日はパーティーだったんだ。ハメも外したくもなる」
「これからは気を付けるんだよ」
彼等は口々に言い、ユウへお風呂に入るよう勧めた。
早朝とはいえのんびりとしてもいられないユウに代わってゴースト達がグリムを 起こしてくれるというのでユウはバスルームへと飛び込んだ。
「あれ?」
シャワーを浴びるべく服を脱いでいたユウは脱衣所に備え付けられた鏡を見て首を傾げた。
ユウの下腹部には覚えのない痣の様なものがあった。
何処かでぶつけたのかと恐る恐る痣を触ってみるが痛みはない。
薄らであるためよくは分からないがまるでそれは茨に似ていて、
目が覚めたら見知らぬ天井で、自身のすぐ隣にはマレウスが眠っている。
極め付けには
「履いてない」
想定外の事態にユウは騒ぎはしないがかなり困惑していた。
すやすやと眠るマレウスを起こさぬようユウは最小限の動きで布団の中で己の格好を確認する。
「履いてないけど履いてた」
肌からダイレクトに伝わるシーツの感触から下着の有無も疑っていたが確かにユウは下着を身につけていた。
しかし身につけていたのは下着だけでそれ以外は何も着ていない己の姿にユウは頭を抱えた。
友達と一緒に寝たにしては不自然な己のその格好にまさか自分は友達であるマレウスと致してしまったのかとユウは狼狽える。
しかしマレウスの格好を確かめる勇気はなく、ユウは懸命に昨晩の記憶を思い出そうとした。
昨日はマレウスの誕生日であった。
誕生日パーティーに招かれたユウはプレゼントを携え、パーティー会場であるディアソムニア寮にやってきた。
マレウスの誕生日を祝い、皆で料理やケーキを食べ、話に花を咲かし、そしてユウは何故か学生の誕生日パーティーだというのに用意されていたシャンパンを飲んでしまった。
喋り過ぎで喉が渇いていた事もありユウはその独特の苦味に気付く間もなくシャンパンを飲み干してしまった。
生まれて初めて摂取するお酒に胃は熱を持ち、ユウは吐き気を催した。
トイレに駆け込み暫く飲み込んだものを吐き出していたユウは自身の記憶がそこで途切れている事に気付く。
ユウは光明を見た。
もしかしたら自分はあのままトイレで気を失い、マレウスが介抱してくれたのかもしれない。
その際に再び吐いたりして服を汚してしまい、だから自分は下着以外何も身に付けていないのだと自分自身に言い聞かせる。
パーティーの主役に世話をかけた事は申し訳ないが大切な友達と危惧していたような事が起きていない事にユウは胸を撫で下ろす。
ベッド側のチェストの上に己の制服を見つけたユウはそっとベッドから抜け出すと制服に着替えた。
時計を見れば朝の早い時間ではあるものシャワーを浴びるには些か余裕の足りない時間であった。
ユウは眠るマレウスに感謝の言葉を告げると部屋を抜け出し、慌ててオンボロ寮へと帰っていった。
遠ざかる小さな背中を窓に凭れたマレウスは愉快そうに眺めていた。
実はユウが起きる少し前から起きていたマレウスは狸寝入りをしつつ一人百面相をしながら慌てふためくユウの様子を楽しんでいたのだ。
「昨日は随分と楽しんだようじゃな」
「リリアか」
音もなく現れたリリアに驚く様子もなくマレウスは未だ窓の外を見ていた。
「僕は結界を張った筈だが」
「お主の顔を見れば昨晩、お主等に何があったかなど嫌でも察しがつく」
覗き見を疑われたリリアは肩を竦め否定した。
「しかし関心せぬな。嫁御にさっさと逃げられよってに」
リリアはちらりと窓を見ると不満を漏らした。
リリアとしてはせめて寮生にぐらいはユウがマレウスのものになったと見せ付けるぐらいの事はして欲しかったのだ。
ところがユウはそそくさと寮生が起きぬ間に寮から出て行ってしまった。
マレウスもそれを引き留めるどころか何もせず見送るのだからリリアは納得がいかない。
リリアは大袈裟に溜息を吐きながら情けないとまで言うがマレウスの表情は何故かご機嫌であった。
それこそらしくもなく鼻歌でも歌い出しそうな機嫌の良さにリリアは唇に指を当て、頭を傾げた。
「おやおやおやー?」
マレウスの表情から何やら裏を感じ取ったリリア。
にやりと笑いマレウスへとにじり寄る。
「なんだ」
「お主のその表情、さてはユウに何かしたな?」
面白い話の気配にマレウスが全てを話すまで解放しないつもりのリリアであったがマレウスはあっさりと話した。
「印を付けただけだ。この先、何があっても僕からは逃げられない印をな」
パーティー明けであっても授業はある。
その準備をすべくユウはこそこそとオンボロ寮に戻ったが玄関で待ち構えていたゴーストと対面し、暫くお説教と相成った。
ゴースト達は妙齢のお嬢さんが朝帰りをするのは見過ごせないと、まるでユウの父や祖父にでもなったかの様に怒っていた。
「心配かけてごめんなさい」
そんなゴースト達にユウは言い訳をするでもなく素直に頭を下げて謝った。
ゴースト達は互いに顔を見合わせると吊り上げていた眉を下げ、仕方ないとでも言うように深々と溜息を吐く。
「昨日はパーティーだったんだ。ハメも外したくもなる」
「これからは気を付けるんだよ」
彼等は口々に言い、ユウへお風呂に入るよう勧めた。
早朝とはいえのんびりとしてもいられないユウに代わってゴースト達がグリムを 起こしてくれるというのでユウはバスルームへと飛び込んだ。
「あれ?」
シャワーを浴びるべく服を脱いでいたユウは脱衣所に備え付けられた鏡を見て首を傾げた。
ユウの下腹部には覚えのない痣の様なものがあった。
何処かでぶつけたのかと恐る恐る痣を触ってみるが痛みはない。
薄らであるためよくは分からないがまるでそれは茨に似ていて、