自称グルメ(と書いて下手物食い)の監督生
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学園長に食費が掛かると言われた時、ユウが思ったのは「確かに」という感想であった。
グリムもよく食べるがユウもよく食べる。
朝から三食は勿論、おやつ付きで有ればなおよろしいと言う事でユウ達の食費は学園長の言う通りかなり掛かっている筈である。
このままではいけないと思う一方、この世界に於いて確かな身元のないユウがアルバイトをするのは難しく、ユウは自給自足を出来る範囲で行う事を考えた。
手始めにユウが目を付けたのは青空を悠々と飛ぶ蜂であった。
購買やハーツラビュル寮の厨房で何度か蜂蜜の存在を確認していたユウは図書館でこの世界の蜂について調べ、元の世界とそう変わらないという事を確認した。
加えて学園内に生息する種ならば地域によっては貴重な蛋白源として食されるという太鼓判を得たユウはさっそく蜂を捕まえるべく学園内の池へと向かった。
「何で蜂を捕まえるのに池なんだゾ」
美味しい料理を食べさせてあげると言われて付いて来たグリムはユウが池へとやって来た事に頭を傾げた。
「蜂の巣を探す為にも先ずは巣に案内してくれる蜂を誘き寄せないとね」
そう言ってユウは手作りの釣り竿を取り出すと振り被り池へと釣り糸を垂らした。
竿をたまに上下に振っては止めてを繰り返していれば釣り糸が池へと引かれる。
それを見て何が釣れたのか興奮するグリムの横でユウは謎の掛け声と共に竿を引いた。
「カエル何だゾ!」
「美味しそうなカエルだね」
かの美食の国で食される食用カエルによく似たそれを暫くうっとりとした表情で見ていたユウであるがグリムに急かされ、慌てて用意していたナイフを構えた。
「・・・」
「どうしたんだゾ」
ナイフを構えたきり一向に動かないユウにグリムは訝しげな表情をする。
エース達から虫も殺せぬ様な奴、と評されるユウであるが実際は虫も動物も食材と見做せば容赦なく解体する人間だとグリムはよく分かっている。
だからこそたかがカエルを前に固まるユウにグリムは不思議だった。
「いや、この世界って御伽話みたいにメルヘンな世界だからまさかこのカエルが魔法使いに姿を変えられた王子様とかではないよね、何て考えちゃって」
もっと言えばそうとも知らずバラしてしまった場合、罪に問われるのかという事である。
「そもそもそんな魔法をかけられる奴が悪いんだゾ」
「それもそっか」
グリムのシビアな返答に納得したユウは今度こそ容赦なくナイフを下ろした。
ユウの手により見た目は綺麗な鶏肉となったカエルは蜂を誘き寄せる餌として切株の上に置かれている。
「あれはあれで美味そうなのに勿体ないんだゾ」
「カエルはまた今度ね」
蜂の餌となるカエルを物惜し気に眺めるグリムをユウが宥めていると一匹蜂が切り株の所へとやってきた。
羽音を喧しく立てて降りて来た蜂は切り株の上を暫く彷徨い、小さく細切れにされたカエル肉の側に寄ると器用に肉を丸め抱えて再び空へと飛び上がった。
そのカエルの肉には蜂を追う為の綿が付いており、ユウとグリムはそれを目印に蜂の巣を見つけるべく駆け出した。
「おーいユウ!」
「またグリムの奴が逃げ出したのか?」
「オレ様はここにいるんだゾ!」
蜂を追いかけて放課後のグランド側を駆けるユウにグランドのトラック内で部活を行っていたデュースとジャックは手を振り声を掛けた。
だいたいユウが学園内を走っているのは逃げ出したり何かやらかしたグリムを追いかける為で、てっきり今回もかと思った二人であるがその原因と思われグリムはひょっこりとユウの肩から顔を出す。
「何だグリムはいるのか。また学園長に何か頼まれたのか?」
グリムが原因でないならば学園長の頼み事かと思ったデュース。
しかしユウは首を横に振るった。
「ちょっと今晩のおかずを追いかけてるの!逃げられちゃうからまた明日!」
「ああ、また明日」
再び駆け足で走り出したユウにデュースとジャックは手を振った。
「おかずってユウは何を追いかけてるんだ」
「さあ、僕にも全く分からない」
二人にはユウが何を追いかけてるいるのか分からなかった為互いに顔を見合わせて不思議そうに肩を竦めた。
デュース達と話している間に見失いかけた蜂であったがグリムが見つけてくれたおかげで何とか追いかける事が出来た。
蜂は体育館へと近付き、走る先には覚えのある鮮やかな赤髪が見える。
「あれ?ユウじゃん。何、部活の見学にでも来たわけ」
ちょうど体育館の裏口で休憩をとっていたエースとバスケ部の面々。
それに足を止めたユウは笑って応えながらもゆっくりと空を飛ぶ蜂を見失うまいと視線を忙しなく動かしていた。
「違う違う。今、ちょっと夕飯のおかずを追いかけてて」
「はぁ?おかず?」
エースはユウ視線を追って空を見上げた。
空は鳥の一匹もおらず、何やら白い物をぶら下げた蜂が飛んでいるぐらいである。
まさかユウがその蜂を追いかけているとは知らないエースはユウに何が見えているのか心配の表情を浮かべる。
「調子が悪いなら保健室についてくけど」
「どうしたんだエース」
騒ぎを聞きつけてか館内にいたジャミルが顔を出す。
エースが事情を話せばジャミルは深刻そうな顔をして頷いた。
「それは早く保健室で見て貰った方が良いだろう」
「子分は何処もおかしな所はないんだゾ」
「だけどお前、グリム」
「すみません。夕飯のおかずを見失いそうなので失礼します」
エース達に向かって頭を下げたユウは駆け出した。
エースはユウを追おうとしたが館内から練習の再開を催促するフロイドの声が聞こえ思わず足を止める。
「元気そうに走っていたしユウは本当に大丈夫なんじゃないのか」
「そうっすね」
ジャミルにもそう言われたエースは少しばかり後ろ髪を引かれながらも部活へと戻った。
「とうとう追い詰めたわよ!」
まるで悪役の様な台詞を吐いたユウが対峙するのは木の根本に巣食う蜂の巣である。
相手は刺されると痛い目を見る種の為それなりの距離をとってユウは蜂達がひっきりなしに出入りする巣を見つめる。
一匹ならばまだしもブンブンと羽音が喧しい上に地中には何百もの蜂がいると説明を受けたグリムはユウの肩に隠れていた。
「それでこれからどうするんだゾ」
「まずこれらを使って蜂達を仮死状態にします」
ユウがそう言って掲げたのは団扇と小瓶に入れられた黄色い粉であった。
ユウは先ず蜂の巣より風上になる場所を陣取るとそこで焚き火の準備を始めた。
石でサークルを作り、集めた落ち葉にグリムの吐く炎で火を付ける。
そこへどんどん枯れ枝を投入すると火は大きな炎となりもくもくと白煙を上げた。
「別に煙だけでも良いけど一応これを振り入れます」
ユウが掲げたのは先程の小瓶で、グリムが中身を問うとユウは小瓶の蓋を開けてグリムへと渡した。
グリムは一切の躊躇いもなく小瓶の中の匂いを嗅いだ。
嗅いだ瞬間、鼻から脳へと伝達される強烈な匂いの情報にグリムは噎せて涙を浮かべる。
「何だコレ?!滅茶苦茶臭いんだゾ」
「もう、グリム。この前の授業で無闇やたらに直接匂いを嗅がないって教わったでしょ」
鼻を押さえて涙を零すグリムの頭をユウは撫でた。
「分かったんだゾ!コイツは硫黄だ」
「そうそう、これはこの前の授業でこっそり集めた硫黄の粉です。これを焚き火の中に入れて煽ぐ!」
ユウはグリムからその硫黄の粉が入った小瓶を受け取ると焚き火へと傾けほんの少しだけ入れた。
すかさず団扇で煙が蜂の巣へと向かう様に煽ぐと煙は団扇からの風と風上であった事で難なく蜂の巣へと向かう。
硫黄の匂いの混じった煙が巣へと届いて暫くするとそれまで喧しかった羽音が静かになる。
「これで蜂は仮死状態になってるし今の内に掘ろっか」
あらかじめ用意していた袋と温室から拝借したシャベルを掲げてユウは笑った。
「それで昨日のは何だったんだよ」
エースとデュースが昼食を食堂で食べるという事で一緒に食堂へと来たユウ。
自分のランチとついでにユウとグリムが飲む水も運んで来たエースはそれらをテーブル上に置くとお弁当の包みを解いていたユウに尋ねた。
昨日の放課後に見たユウの事が気になったエースであるが部活が終わってメッセージを送っても返ってこず、朝になり教室で尋ねてもユウは欠伸をするばかりで話にならない。
昼食の時間となってやっと目が覚めてきたらしいユウに尋ねれば大きな口を開け、一度欠伸をすると首を傾げておかずを追っていたのだと昨日と同じ事を言った。
「またそれかよ。昨日も同じ事言ってたけど何もなかったじゃん」
「何の話だ?」
エースより少し遅れてテーブルにつくデュース。
エースから話のあらましを聞き、デュースも思い出すように声を上げた。
「僕もそういえば昨日、グラウンドでユウと会った。けどエースの言う様に何を追っていたのかよく分からなかったが」
何を追っていたんだ、とデュースが尋ねればユウはやはり眠そうにしながら二人にタッパーを差し出した。
開けてみれば茶色く煮詰められた物がぎっしり詰められている。
匂いからしてユウがたまに作る郷里の料理と同じ匂いを嗅ぎ取った二人は勧められるがままにその煮詰められた何かが何と考えずスプーンで掬うと口へと入れた。
やはり味は多少濃厚さがあるものの以前ユウが作っていた胡桃のそれに似ていた。
「前に食べた胡桃の佃煮と味は似ているがこれは何の佃煮何だ?」
「はちのこなんだゾ」
眠そうな顔でお水を飲んでいたユウに代わりグリムが答えた。
「は?」
「グリムもう一度、今何て言ったんだ?」
聞き流してはいけない単語を聞いた気がしたデュースはもう一度先程の言葉を言う様にせがんだ。
「はちのこ、蜂の幼虫だよ」
「お前、なんちゅーもんを食わせてんだよ!!」
「僕は虫を食べた?」
今度こそ答えたユウの回答にエースとデュースは顔を真っ青にして口元を押さえた。
嫌がらせか何かかと恨めし気に睨むエースにユウはどうしてそんな事を言われるのか心外という顔をする。
「もしかして味付けがおかしかった?」
「美味かったけどさあ!」
「僕は虫を」
「美味しいなら良いでしょ」
何が問題があるのか分からない様子でユウはおにぎりを齧った。
「けど虫なんだろ!」
見てみろ!とエースはデュースの肩を掴んで前へと押し出す。
余程虫を食べた事がショックだったのか口元を押さえて真っ青な顔の哀れなデュース。
「ちゃんと食用になる種を捕まえて調理したよ」
「そういう問題じゃねぇの!」
「騒々しいね。此処は皆が使う食堂だよ。もっと静かにお喋りは出来ないのかい?」
「リドル寮長」
騒ぎを聞きつけトレイ、ケイトと共にやって来たリドルにエースは少し落ち着きを取り戻した。
「うわっデュースちゃん顔真っ青じゃん」
「調子でも悪いのか?」
ケイトはデュースに保健室へ付き添おうか尋ねたがデュースは首を横に振り断る。
「もうそんなにキツいならトイレで吐いてこいよ」
「いや、せっかくマブが作った料理何だ。吐く訳にはいかない」
そう言ったデュースにエースは彼の何がそうさせるのか分からないと呆れて肩を竦めた。
「え、何?ユウちゃんてメシマズなの??」
ユウが自炊をする事はエースとデュースから聞いていたケイト達であるが未だ彼女の作った料理は食べた事がない。
「ユウの作る料理は美味いんだゾ!!」
普段からユウの手料理を食べているグリムはケイトの言葉に聞き捨てならぬとばかりに声を上げた。
同じくエースとデュースは不味いどころか美味いと言うので三人は訳が分からない。
「じゃあ、結局君達は何で騒いでいたんだい?」
デュースの様子などから騒ぎの原因はユウの手料理であるのは確かである。
腕を組んで仁王立ちしたリドルが尋ねた。
「エースがユウの料理にケチをつけたんだゾ」
「エース。お前って奴は」
グリムの告発にリドルとケイト、特に普段からお菓子を皆に振る舞うトレイから呆れる様な視線を送られる。「グリム!お前言い方!違いますからね?!先輩方、ユウがまともじゃない食材で料理を作るから俺は」
「でも食用だよ?」
「だからそういう問題じゃないだろ!?」
「エース。僕は先程、食堂は皆が集まる場所だから静かにするよう言っただろ」
ユウの発言を皮切りに再び声を大きくさせたエースを頭が痛むのか眉間を押さえたリドルは止めた。
「つまりこうかい?今回の騒ぎはエースが苦手な食材でユウが料理を作り、それを知らずに食べたエースが怒って騒いだ」
「そうじゃなくて、ああ!くそっ」
このままで自分が全面的に悪いと判じられると察したエースは佃煮が入った容器を引っ掴むとリドルに差し出した。
「とりあえずこれを食べて見て下さいよ寮長」
容器いっぱいの見慣れぬ黒く茶色それを覗き込みリドル達はそもそもこれは食べ物なのかと頭を傾げる。
漸く顔色良くなったデュースからユウの住んでいる土地の郷土料理だと聞くとケイトはすかさずスマホを構えて写真を撮った。
「そんな勝手に、これはユウの昼食だろ」
人の昼食を奪えないと言うリドルにユウは一口二口ならばしれていると使っていないスプーンとフォークをリドルとトレイに差し出す。
エースはケイトに己の使っていないフォークを差し出した。
それを使い三人が容器の中身を掬ったのを確認してエースはほくそ笑む。
デュースは三人を止めようとしたがエースに阻まれてそれは叶わず、その間にも三人は掬った佃煮を口の中へと入れてしまった。
「何か不思議な味だね。甘くて少ししょっぱい」
「食感も面白いな」
初めて食べる佃煮の味に感想を言い合うケイトとトレイ。
対してリドルは無言で咀嚼している。
リドルが咀嚼を終えて飲み込むのを確認したエースは悪い笑顔で彼等が食べた佃煮のネタバラしをした。
「先輩方、お味は如何でしたか?蜂の幼虫の味は」
側で聞いていた
ユウは言い方、と思ったが食欲に負けて佃煮を乗せたおにぎりを無心に食んでいた。
「ちょっ、エースちゃん冗談キツいって」
笑うケイトであるがエース相変わらず意地の悪い笑みを、ユウとグリムは否定をせず、漸く解放されたデュースは力なくマジなのだと首定する。
「お前等なんて物を食わせるんだ」
「不味かったですか?」
「不味いとかそういうのじゃなくてだな」
食べかけのおにぎりを手に首を傾げて尋ねたユウの肩をトレイは掴んで首を振った。
虫を食べたという事実にデュース程ではないが顔色を悪くしたケイトとトレイ。
ここまで静かなリドルはどうなのか、俯いた彼の顔を覗き込んだエースは固まった。
「リドル寮長」
「ふ、うぅっ」
リドルは口元を押さえながら泣いていた。
エースとしては何時もの様に顔を真っ赤にして怒ると思っていただけにその想定外の反応に驚いた。
「おい、リドル大丈夫か」
トレイはすぐにリドルの側へと駆け寄り震える背中を摩った。
時折リドルから苦しげなが聞こえる事から吐き気を催しているらしく、トレイはすぐ様トイレに連れて行こうとするがリドルは動こうとしない。
吐き気を催しているにも関わらず吐き出す事を頑なに拒否するリドルにトレイはほとほと困っていた。
「リドル先輩。ちょっと失礼しますね」
食事を終えてテーブルを片付けたユウは席から立ち上がるとリドルの後ろに立ち、徐にその細身の身体を抱き上げた。
所謂お姫様抱っこという形でリドルを抱き上げたユウはトレイやエース、いつのまにか集まっていたギャラリーが呆然とする中颯爽と食堂を飛び出た。
そして二人が食堂の外へと出てから色気のない悲鳴が聞こえて暫く、ユウは汗ばみぐったりとした様子のリドルを抱えて戻って来た。
戻って来たユウがトレイの腕にリドルを戻すとリドルは再び涙を零してトレイ胸にしがみつく。
まるで好きでもない男に汚されでもした乙女の如くトレイの胸で泣きじゃくるリドルの異様な様子にエースは恐る恐るユウに尋ねた。
「オマエ、寮長を連れて何処でナニしたんだよ」
「何ってリドル先輩が苦しそうだったからトイレに連れ込んで吐き出させただけ」
「因みに何処の」
「食堂すぐ側のトイレ」
ユウの言う食堂側のトイレとはつまり男子トイレの事である。
先程聞こえた悲鳴は突然トイレに乱入されて驚いた先客達の悲鳴だったのだろうとエースは理解した。
「トイレにいた人達、可哀想だな」
「それな」
大人しいながら大雑把なユウの性格からどうせ両手が塞がっているからと足で扉を蹴り開けたに違いないと考えたデュースとエースはトイレの先客達に同情した。
これでユウがそこらの女子の様に恥ずかしがるそぶりでも見せれば良いがそれどころか無反応のままトイレを突き進むユウに彼等の心的ダメージは大きいだろうなと二人は思った。
「ていうか何でそんな事をしたんだよ」
「だって吐きたくなる程嫌いな物を無理して食べてもそれは美味しい物にならないでしょ?それなら吐いてもらった方良いかなって」
「違う。そうじゃない」
「もしかしてリドル先輩ははちのこが好きだった?」
エースや周りの反応を見て、もしやと思い尋ねたユウ。
その問いにギャラリーも含めた誰もが首を横に振るい「そうじゃない」と言った。
エース達はそもそも昆虫は食べるものではないと説明したがユウには納得されず、それどころか昆虫食が当たり前だと言う者達が現れ話に乱入した。
国や文化の違いで昆虫食は当たり前であり当たり前でないためユウへの説明は混迷を極める。
結局トレイの「昆虫は好き嫌いが分かれるから相手に食べる際には事前に説明をしような?」という話で落ち着いた。
その翌日、ユウは蜂の巣からはちのこを採取する為徹夜しており、寝不足で正常な判断が出来ていなかったとリドルに謝罪するべくハーツラビュル寮迄謝りに行った。
しかしリドルはそれがはちのこだと知らず食べた事もだが、そのあと無理やりに口に手を突っ込まれ吐かされた事がトラウマになったらしく面会は勿論叶わず、暫くユウに近寄ろうとしなかった。