第3話-意識-
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「あと2つだなー」
5つ目のチェックポイントを後にする前、
私はもう一度リヴァイ先生にお礼を言うと
「水分、ちゃんと取れよ」
と心配されてしまった
その後3つのチェックポイントを通り
得たヒントは「え」「け」「が」の2つだった
並べてみても全くわからず、私たちはとりあえず9つ目、10個目のチェックポイントを目指すことにした
さっきの私とは逆の立ち位置にいるアルミンは
1番後ろでぶつぶつ呟きながら紙に書き起こしたヒントを見ている
「何かわかった?」
アルミンの隣に立ちそう訪ねると
「ああ、ううん………。でも、なんとなくそうなのかもって………」
と、その紙をカバンにしまった
「教えてくれないの?」
「僕は、先に知りたいって思うようなせっかちな人間だけど優佳も一緒?」
ニコッと微笑むアルミンは髪を揺らして私を覗き込んだ
「…………いや、やめとく!」
「そう言うと思った!」
「だから紙しまったの?」
「うん、書いたのバレちゃうかなって」
「優しいね、アルミンは」
「そ、そ、そ、そんなことないよ!ただ知りたくなかったって言われたくなくて………」
「アルミンはその前に知りたいかどうかを聞いたでしょ?だから優しいよ」
「……………ありがとう」
恥ずかしそうに笑むアルミンからマイナスイオンが出てるんじゃないかと思うほどとっても癒される
「優佳はさ、リヴァイ先生のどんなところが好きなの?」
「ええっ!?」
突然の質問に狼狽えるがアルミンの顔を見て冷かそうとして聞いたんじゃないとすぐにわかった
「……………リヴァイ先生ってさ、一見怖いじゃん」
「うん、そうだね」
ふふっと笑うアルミンにそのままの気持ちを伝えた
「でも、本当は優しかったり、意外と生徒思いだったり、心配性だったり…………。なんか声とか、立ち振る舞いとかそういうの全部ひっくるめて好きなんだよね………」
「そっかぁ!いいなぁ、そんな人に出会えて」
アルミンはそう言って空を仰いだ
「アルミンは好きな人いないの?」
「…………今はいないかな」
「………そっか、早く見つかるといいね」
アルミンの寂しそうな顔に私はなんとなく察しがついた
アルミンも私やミカサ同様、前世に好きな人が居たんだろう
その人を探して、でもまだ出会えてないんだ
「うん!ありがとう」
その後少し前を歩くエレンとミカサそっちのけでアルミンと話をしていた
のが、悪かったのか
それともエレンに地図を渡したのが悪かったのか
「………あれ?ここどこだ?」
エレンは突然そう言った
「エレン、ちゃんと地図を見て」
立ち止まったエレンとミカサの後ろ姿は焦っているようにも見えた
「どうしたの?」
「いや…………。悪ぃ、道間違えたかも」
「ええ!?」
気づけばさっきよりも入り組んで、木々が多く立ち並んでいた
「も、元きた道を戻れば大丈夫だよ!行ってみよう!」
アルミンの指示で元来た道を戻るが、どんどん入り組んでいき、出口が見当たらない
「せ、先生に連絡………」
スマホを開くとそこは圏外だった
これじゃあ先生に連絡を取る事ができない
万が一の事態に備えて先生の連絡を登録したのにもっと最悪な万が一が起きてしまった
「だ、大丈夫だよ!ほら!向こうから車の音が聞こえる!きっと、車道だよ!いってみよう!」
アルミンの冷静さと判断力に救われ、私たちは走って森を抜けようとした
「…………あれ?」
ここは巨大樹の森だっけ?
…………違う、ハイキングに来てるんだ
バスに乗って、皆で1位取るぞって意気込んで………
それで………
グラッと揺れた視界はエレンたちを横向きにした
近くの木に寄りかかったつもりだった
「優佳!!!」
私はそのまま、下へと落ちていった
3人の声が遠くなるのを聞きながら
ミカサがエレンを必死に止める姿を見ながら
私は下へ下へと落ちていった
その間はいやにゆっくりで、先生の顔と言葉さえ思い出すことがとても簡単なほど
なんか、この風景も知ってるなぁ………
なんてそんなことを思い出しながら、私の意識はまたそこで途切れてしまった
第3話-意識-
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