第3話-意識-
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「で、エレンに抱きついたのか」
「…………はい」
私はその後リヴァイ兵長に皆から離れた所に呼び出され
何故エレンに抱きついたのかを聞かれて、事の顛末を話した
リヴァイ兵長は私の顔を見ず木に寄りかかり腕を組んでいる
私がエレンに抱きついたところを見た兵長は
下からの圧が凄まじく、その眼光はいつも以上に鋭かった
「あ、あの………」
「なんだ」
「なんか怒ってます………?」
「…………怒ってない」
「そ、そうですよね………!」
「…………気分は良くない」
「それ、怒ってるって言うんじゃ…………」
リヴァイ兵長は私を見てため息をついた
「お前は優しい。人の気持ちを人一倍理解出来る奴だ。だが、そういうのは俺がいない時にやれ」
「……………へ?」
「目の前にいる俺の気持ちも考えろ」
「え?それってどういう…………」
「暑さでやられたか、それとも未だに理解出来てねぇのか」
詰め寄る兵長に後ずさりすると、ドンと背中を木にぶつけてしまった
近くなっていくその距離に私の鼓動は早くなっていく一方だ
兵長は私の頭上に腕を起き、私の顔を覗き込んだ
"お前、俺の気持ちを忘れたか"
そこで一瞬真っ暗になり、ゆっくりと目を開けるとリヴァイ兵長の顔が広がった
さっきよりも距離がある位置に違和感を覚える
「…………兵長?」
兵長の顔は何故か真横になっている
そして覗き込むというより見下ろしてる………?
やけに兵長の顔が暗い
「目が覚めたか」
「……………え!?先生!?」
「そうだが、他に誰がいる」
「あ、そ、そか………。あれ………私、今……」
「ここで横になって、寝ちまったらしいな」
「あ、そ、そうですか………」
なんの夢を見ていたんだっけ………?
確かここに寝っ転がった時、この風景見たことあるな
って思ってそれで………
駄目だ、思い出せない
夢を見ていた気がするんだけどなぁ…………
リヴァイ先生が出てきた気が……
そうだ、だって私さっきリヴァイ兵長って呼んでたし
リヴァイ兵長が出てきた夢……
てことは前世の夢を見ていたのかな……
「…………足が痺れた」
「え?…………うわぁぁあ!」
静かなその声にようやく気がついた
私は先生に膝枕をされていたのだ
なんという失態、なんという恥ずべき行為
先生は木に寄りかかり片膝をたて、もう片方の足を伸ばしそれを枕として使わせてくれた
「も、申し訳ございません!」
「…………別にいい。俺が勝手にやった事だ」
私が土下座をすると、先生は笑いながらそう言ってくれた
「……………あのぅ」
体制を変えず、地面におでこをつけたまま先生に声をかけた
「なんだ」
「どれくらい、寝てました?」
「…………30分くらいか」
「30分も…………!!!」
「お前の寝顔を見て、俺も寝たかったがそうもいかなかったな」
ああああああぁ、恥ずかしい……
寝顔も見られていたなんて……
「……………すみません、本当に」
「いいって言ってるだろ」
そろーっと顔を上げると先生は優しい顔で微笑んでいて
キラキラと木漏れ日に照らされる先生の顔はすごく綺麗だった
「あ、エレン………、たちは?」
右に飛ばした先生の視線を追いかけると
「お前が寝たんなら俺らも寝るって、寝てる」
少し遠くの方で気持ちよさそうに寝ている3人の姿があった
「………あ!先生!チェックポイントは………」
「ハンジを呼んで、やってもらってる」
「そう、でしたか………」
「直にここも生徒の通過はなくなるだろ。お前らも準備しろ」
「はい………」
その場から立ち上がった先生の髪を風が揺らした
「立てるか」
手を差し伸べてくれた先生に甘えるようにその手を取った
「………ありがとうございます」
大きいその手は私を安心へと導く
「あいつら、起こしてこい」
「……はい」
ねぇ、先生
どうして私が目を覚ました時私のことを見ていたの?
そんな優しい顔で、私を見てくれていたの?
どうして、膝枕なんてしてくれたの?
どうして今、手を差し伸べてくれたの?
聞きたいことはたくさんあった
勘違いするには十分すぎる証拠だ
張り裂けそうな胸を押さえながら私はエレンたちの元へ向かった
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