第3話-意識-
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「はー…………あっつ」
5月中旬だと言うのにこの暑さ
先頭を歩くエレンの情けない言葉に
「今年の夏は………どうなるの………」
と、私も情けない言葉を発する
「ここは盆地だからね、尚更暑いのかも」
「さっきまで一位を取るって………言ってたじゃない……」
「それと、これとは別だろ〜………」
チェックポイントを4つ目を通過し、目指すは次の5つ目
そのチェックポイントを通ったことにより
得られたヒントは「か」「ん」「な」「の」だ
そこからエレンは女の名前か?と呟いていたが
もしそうだとして、お宝が女の子だとしたら喜ぶのは男子だけでは………?
と真面目に考えてしまった
この暑さで周りにいる生徒たちも時折休憩しながら進んでいる
「地図によると5つ目まではもう少しだよ!頑張ろ!」
アルミンの爽やかな、明るい笑顔に私は姿勢を正した
「よし!行こう!」
「なんだよ、お前ら………。急に元気になりやがって」
「エレン、ミカサを見て」
私は小声でエレンにそういうと、後ろにいるミカサをゆっくりと見た
「いいの?そんなんで、ミカサ幻滅するかもよ〜?」
エレンは私を睨むように見たあと、姿勢を正した
「お、やる気になったじゃん」
「うるせぇ!俺はいつだってやる気だ!」
エレンも素直じゃないなぁなんて思いながら私は足を進めた
…………リヴァイ先生はどのチェックポイントにいるんだろう
聞いておけばよかった
そしたら頑張れるのに
…………でももしこれで1つ目のチェックポイントにいるなんて言われたら
最初っからやる気が出なかったかもしれない
「あ!あれだ!」
いつの間にか先頭にいたアルミンは5つ目のチェックポイントを見つけた
「本当だ!」
そこにはチェックポイントで休んでる生徒達と、リヴァイ先生がいた
「リヴァイ先生ー!」
エレンはすかさず、先生の元へと走っていく
私たちに気づいた先生は微笑んで手をあげた
「お前ら、遅かったな」
「暑くてさぁ〜」
「そうだな、この気温だとさすがに暑いな」
先生の額から一筋の汗が流れた
暑そうにしている先生はいつになくかっこいい
…………ここまでくると重症なんじゃないか
と、自分が不安になってしまう
そもそも、つい最近まであんなに落ち込んでいたのに
先生と話をしただけで、笑顔を見ただけでこの調子だ
どれだけ私は簡単な女なんだと、少し落ち込む
「どうした、暑いのか」
「えっ!あ、ああ………、少し」
「無理はするな」
「はい………」
ほら、頬が緩んで仕方ない
声をかけられたことに嬉しく思いつつも私は先生に
「さ、次のヒントをください!」
と、元気に聞いた
「い、だ」
「い〜?」
エレンはなかなか繋がらない言葉に、苛立ちを表していた
「繋がらないか」
「繋がらなすぎ!」
「だろうな」
先生はふっと笑い
「少し休んでいけ。まだ時間はある」
先生が見た先には木陰になっている部分がたくさんあり
私たちはそこで休憩することにした
「あー涼しいなぁ……」
「森の中だって言うのにほとんど木陰なかったから気持ちいいね」
エレンは仰向けで寝っ転がり、アルミンは木に寄りかかっていた
エレンを見てミカサも同じように寝っ転がった
「私もっ!」
同じようにミカサの隣に寝っ転がる、そしてアルミンも
「なんか青春じゃね?」
ゆらゆらと動く木々、その隙間から溢れそうになる日差し、エレンの言葉
その日差しに目を細めた
「あれ、なんだっけ?」
「ん?どうした?」
なんだっけ?
なんかこの風景を私は知ってる
見たことがある
私は前に1度、この風景を…………
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