第3話-意識-
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第3話-意識-
あれから3週間が経ち、先生に呼び出されることも
2人きりで話をすることは無くなっていた
授業になれば、嫌でも指されるし目だって合う
そんな先生に、モヤモヤが募っていた
少しは目が合っても逸らされたり
授業中で指されなかったり、そんなことを望んだ
そうすれば少しは意識してくれてるのかな、なんて淡い期待を抱けるからだ
そんなことを考えて、つくづく私は嫌な女だと思う
私が仕掛けた爆弾だ勝手に爆発させておいて、そのままにしている
しまいには先生に淡い期待を抱く
でも先生が何も言わなくなったのは、否定と取るべきなんだろう
そもそも先生と生徒だ
そんな関係で好きだなんて口が滑って
よく肯定と取ってくれるかもなんて考えたもんだ
先生は普通に先生と生徒の関係を望んでる
その中で前世に引っ張られるなと
そう言われたことが一番悲しかった
それは私も少しはそう思っていたから、と気づいたからだ
前世の記憶と今の感情を交差させ、
区別がつかなくなっているんじゃないかと気づいてしまったからだ
何も覚えてないリヴァイ先生に勝手にあんなことを言って
勝手に泣いて、勝手に飛び出した
…………本当は、
リヴァイ先生は私が好きだと言ったら
そうか、でもごめん。と言ってくれると思ってた
あの一瞬でそう考えてしまったんだ
しまいにはありがとうな、なんて言葉まで想像した
私の理想を勝手に押し付け、思っていたことと違えば怒って泣く
それくらい私は子どもなんだ
「アルレルト、ちょっといいか」
4限目の数学が終わると先生は私を見ることなくその後ろのアルミンを見た
「あ、はい」
アルミンは呼び出しにすぐ答え、2人は教室から出ていった
しばらくすると、アルミンが戻ってきて2枚の紙を持っていた
「優佳、これ先生から受け取ったんだけど、校外学習で使う女子の名簿」
アルミンは1枚の紙を渡してきた
「名簿…………?」
「あれ、もしかして資料見てない?」
アルミンは笑いながら、自分の席に座った
「僕達学級委員は7時45分に学校に集合して、8時集合の生徒の点呼を取る。その時にクラスメイトのチェック欄として使えって………… 優佳!?」
話を聞いて、涙がこぼれ落ちた
アルミンが言う資料とは私は持っていないものだ
初めにもらった資料にはそんなこと書いてなかった
恐らく先生がアルミンにだけ、渡した学級委員用の資料だろう
「優佳、どうしたの?」
「………もらってない」
「え?」
「今、アルミンが説明してくれた資料…………貰ってないんだ」
「ええ!?てっきり僕は先にもらってるんだと………」
アルミンの驚いた顔に、私は首を振った
「…………ねぇ、優佳。最近どうしたの?前から元気ないなとは思ってたけど、優佳が話してくれるまで待とうって思ってたんだけど、でももう、そんな優佳見たくないよ………」
「…………ごめん」
「おーい、飯食おう………ぜ………」
私とアルミンの席に来たエレンはぎょっとした顔をした
「…………泣いてる」
「え、どっ、どうした!?何があった!?」
冷静なミカサとは反対に、エレンはおろおろと私とアルミンを交互に見る
「…………ごめん」
「と、とりあえず、中庭行こうぜ!な!?」
エレンの優しさで、いつもは教室で過ごす昼休みを
中庭で過ごすことになった
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