第1話-出会い-
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「じゃあ、行ってきます」
「大切な日なのに、行けなくてごめんね」
「ううん、いいよ。大丈夫!」
「気をつけてね!」
ガチャ、とドアを開けると眩しいくらいの日差しが私を支配した
家から最寄り駅まで自転車で15分
電車に乗って2駅の所が高校の最寄り駅
そこからまた歩いて10分
そこが今日から私が通う高校だ
1番近くと言えど、片道40分はかかるから結構な距離だ
この高校にした決め手は、なんとなくだった
偏差値もそこそこ、制服だって悪くない
同級生が偏差値や制服で選ぶ中で私だけがそんな適当な理由だった
話によると、剣道部がとても強く、全国大会常連校らしい
中学からの友達はみんな進路がバラバラで
私だけこの高校に通うことになった
不安と期待
両方が混ざったこの気持ちを抑えながら私は正門をくぐった
「(…………なんでこうも緊張するかな)」
知ってる同級生がいないからか、それとも新しい場所だからか
意を決してまた一歩、歩き出そうとすると
後ろから肩を取られその勢いで振り向いた
「…………やっと、見つけた」
知ってる
私はこの人を夢で見たことがある
私とほとんど変わらない高い背丈、キラキラと輝く黄色の髪、大きな水色の瞳
「………… 優佳だよね?」
「…………アルミン……?」
「そう!やっぱり!記憶があるの!?」
「記憶………?」
何の話だ、記憶って何………
でも私は確かにこの人を知っている
どこかで一緒に過ごした記憶がある
「アルミン!」
その後ろから男の子と、女の子が駆けつけた
「…………お前、優佳か!?」
「……また会えるなんて」
「エレン………、ミカサ………」
3人の名前を聞いたのは初めてなのに
会ったことすら初めてなのに
アルミンと同様、夢で見たことがあり、この人たちと過ごした記憶もある
「やっと会えた……」
エレンは私の肩をギュッと掴むと、涙目で私を見つめた
「エレン……、ごめん………」
気がつけば私はエレンに謝っていた
私の頬に涙が流れていると分かったのは
「なんで、謝るんだよ……」
そうエレンが言った後だった
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