第2話-馳せる-
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あら?ずいぶん早いのね」
昨日よりもずっと早い時間にリビングへ降りると
お母さんは私のお弁当を作ってくれていた
この時間にはもう起きて、お弁当をつくっているのかと
ありがたい気持ちと申し訳ない気持ちが交差する
「うん、ちょっと用事があって」
「それにしても随分早いわね」
「………うん、どうしても行かなきゃいけなくて」
「そう…………。あ!今朝ごはん準備するからね」
「手伝うよ」
「その前に顔洗ってらっしゃい」
「あ、うん………。そうする」
洗面所でバシャバシャと顔を洗い、タオルで拭う
「(今日は目、腫れてないや)」
いつもは若干腫れている瞼に慣れていたからか
こんな目だったっけ?と、
この目が嘘なんじゃないかと思い始める
「………よし!」
洗面所を離れリビングに向かうと
もう朝ごはんがテーブルの上に置かれていた
「いただきます!」
「はーい、どうぞー」
お母さんはキッチンでまだ作業をしながら、そう言った
その背中を見つめてはやめを繰り返し、美味しい朝ごはんを平らげた
--------------
学校について職員室のドアをノックして開けた
朝早くというのもあってか来ていない先生の方が多い
「どうしたー?誰かに用事かー?」
声をかけてくれたのは1番近くにいたエルド先生だった
「あ、エルド先生……。おはようございます。あの、リヴァイ先生はいらっしゃいますか?」
「リヴァイ先生なら………、ああ、この時間は数学準備室にいると思うぞ」
エルド先生は腕時計を見たあと、そう教えてくれた
「そう、ですか。ありがとうございます」
エルド先生にお礼を良い、職員室を出ようとすると
「気をつけろよ?」
と、エルド先生は笑いながらそう言った
「………何がですか?」
「この時間のリヴァイ先生、怖いんだよ」
「………怖い?」
「まず、誰も近寄らない。怖すぎてな。用は急ぎなのか?急ぎじゃないなら放課後とかにしといた方がいいと思うぞ」
「…………わかりました」
失礼します、と職員室のドアを閉めて深呼吸を一つし、歩き出した
怖いってなんだ………
え、やめといた方がいいのか……な?
いやでも、せっかく朝から来たし……
リヴァイ先生にちゃんと確かめるために、早起きして来たのに……
「(弱気になるな……!)」
両頬を手で叩き、足早に数字準備室へと向い途中である事に気がついた
「……………数字準備室ってどこだ?」
私は来た道を引き返し、職員室でエルド先生に数字準備室の場所を聞いた
.