変換無しの場合はデフォルト名で「柊 雪乃」になります。
日常編
名前変換ページ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
影の中は思ったよりも明るく、白い霧のようなものが掛かっていて視界がとにかく悪い。念の為上を確認したが、私が落ちてきたところは完全に塞がれていた。...これどうやって出ればいいのよ。
「はぁ、壁でもあれば殴れるのに何も無い場所ね。何処まで歩けば本命にたどり着けるのやら ...」
辺りを見渡しても見えるのは白い霧。でも地上にいた時よりは明らかに呪いの気配が強まっていた。私は落ち着いて深呼吸をして目を閉じて呪いの力が集まる場所へと意識を集中させた。
すると、一際強い力が私の足元へと寄ってくるのがわかった刹那、
「!!また影か」
足元に先程と同じような影ができ、今度は浸かる、というより取り込むように影が頭の先まで伸びた。寸での所で床を蹴り避けると、影は明確な意思を持って私を追いかけてくる。
「なるほどね、そうやって大学生達も取り込んでたのね。ねえ呪霊さん、ここに来た呪術師の記憶を曖昧にさせたのも貴方の力?時間が無いから早く教えて」
...まぁ影が喋るわけないか。
私は指につけてるメリケンサックをもう一度キュ、と嵌め直すと拳を握り構えをとる。
私のこれは腐っても呪具。つまり...
「呪霊であれば影でもなんでも...殴れば効くのよ!」
呪霊が再び私を狙い影を伸ばした瞬間。その時を待っていましたとばかりに私は思いっきり影に向かって右ストレートを決めた。
「ギ...ギ......」
やがて影は形になり、周りは1面廃ビルの景色に戻った。が、どうやら元の場所ではなく建物のどこかに移動させられたらしい。
そして、目の前には恐らく行方不明とされていた4人組の大学生たちらしき人らが倒れていた。
「意識は...うん。大丈夫みたい。...影で取り込んで意識を失わせてから移動させたのか。割と知能あるんだ」
「ィ......ニンゲン...」
「あら、まだ残ってたの。さっさと祓ってあげる」
「ジュジュツシ......オマエ...ニンゲン......」
「そう、私は人間で、呪術師。貴方みたいな呪いを祓う、呪術師よ」
「ニンゲン......エサ......ホンメイ......オマエ」
「は?餌?」
「ジュ、ジュジュツシ、キヒッ...キヒャッ...」
...様子がおかしい。こいつらさっさと祓わなきゃいけない気がする。
すぐに呪霊の前まで走りその顔を目掛けて殴る...はずだった。途端に思考に霞がかかる。
「あ...れ、」
私は今何をしようとしたのだっけ。違う、私は今目の前の呪霊を...あれ、目の前に呪霊なんて、いたっけ。違う、私は4人の大学生を助けに...そもそも大学生達はどこ?確か目の前にいたはず、そうだっけ?私、誰かとここに来た?何をしに?私は、私、は......
「雪乃」
誰かが私を呼んでる。私はこの声を知っている。五条先生だ。
「雪乃」
...なんだろう。五条先生に名前を呼ばれると
「雪乃ってば。おーい」
すごく...
なんだかすごく...
「もしかして手こずってんの?あーんな雑魚呪霊にやられたのー?おーい雪乃〜!早くしないと悠仁と僕2人でご飯行っちゃうよ〜!」
ものっすごく!!!!!腹が立つ!!!!
「ああああああああ!!!!もう!!!うるっさい!!!"恋呪縛 "ッ!!!」
「キヒャ!?!?!?」
術式、"恋呪縛"
簡単に言うと私の呪力を色んな形にして呪霊に攻撃として与えることが出来るっていう術式。返ってくる精神ダメージはあるけど、今はそんなことより。
「私の...虎杖君とのデートの約束を......大切なデートの約束の記憶を......呪霊如きがぼかしてんじゃ!!!ねぇぇええええ!!!」
呪力をサブマシンガンの形へと変え、ひたすらに対象に向かって打ちまくり、トドメとばかりに手榴弾を呪力で作る。
私の呪力の効果で最早動くことも出来ず後は消滅するのも時間の問題だがこんな簡単に祓っていいほどこいつの罪は軽くない。
「ふふ、ねぇ私の"愛"はどう?これが私の虎杖君への気持ちなの。本来ならお前如きにやっていい気持ちじゃないんだよ。わかる?私がどれだけ虎杖君を想っているか...今のお前にはわかるよね」
その時呪霊のありとあらゆる所は「好き」「愛してる」「私だけを見て」そんな言葉達に埋め尽くされていた。与えられている言葉は確かに愛の言葉である。はずなのに抗えない束縛、愛なんかじゃない、これは最早どんなものにも勝ち得る"呪い"だ。苦しい、苦しい、苦しい!愛とはなんと苦しいものなのか。息をしようにもさせないとばかりにのしかかって来るのだ。誰か、どうか、もう愛はいらない、やめてくれ。
「ギギ、ア、」
「駄目だよ。逃げないで。だって私は貴方に1部ではあっても"愛"をあげた。だから逃がさない。あぁ、皮肉にも私は今貴方を"愛してしまった"!!虎杖君、虎杖君、虎杖君虎杖君虎杖君!あぁぁぁあ!虎杖君への好きが呪霊に!」
「モ...イラナイ...ヤメ...」
「は?」
絶対零度。呪霊を見下ろすその瞳はまさにその言葉の通りだった。
「私からの、私の、虎杖君への、気持ちを?いらない?そう言ったの?」
雪乃はゆらりと呪霊に近づきながら、手に持っていた手榴弾のピンに指をかけた。
「ふふ、ふふふふ、ねぇ、ねぇ!いらない訳ない!だってまだ足りないよ!私からの愛!愛愛愛愛!虎杖君、虎杖君、私の、私の大好きな虎杖君...!ぁぁあ、ふふ、あげる、あげるよぉ。ね、死ぬほど愛してあげる!!」
引き抜かれたピンと、呪霊の口に放り込まれた爆弾。
___瞬間廃ビル内は大きな爆発音に包まれた。
◆
◆
◆
「...何か言うことは」
「えっと...その...術式使ってごめんなさい...?」
結局廃ビルの呪霊を倒すのに結構な時間を使ってしまい夕飯所ではなくなってしまったので、1度高専に戻り皆と任務報告をしてから今日のところは各自解散。...だったのだが。
私は今、帰ってきた全員(プラス硝子先生)に見守られながら保健室にて愛しの虎杖君にお説教を受けている。
「...雪乃、俺が怒ってんのそこじゃない」
「で、でも虎杖君っ、虎杖君への気持ちを他の呪霊に使ったんだよっ?そういう術式だとしてもそれは私にとっても「雪乃」...っ」
「俺が怒ってんのは、なんで怪我して帰ってきたのかってとこ。ねぇ、五条先生にも前に術式使う時はあんま頭に血昇ってない時にしろって言われてなかった?」
「い、言われたような...」
「言った。つーか俺もその時一緒にいたよな?そんで俺からもお前が負担になるからなるべく使わないでって言ったよな。覚えてる?」
「いました...言われました...覚えてます...」
うぅ...正直怒ってる虎杖君もすごく、すごーくかっこいいんだけど、今はそう思う余裕もミジンコ程度しか無く。私は泣きそうになるのを堪えながらベッドの上で正座をしてる。
「まぁ悠仁、今回の呪霊は正直雪乃も術式使わないと適わなそうな相手だったし。怪我も僕が術式発動させてギリ間に合ってちょっとですんだし結果オーライ!...え、ちょっと待ってなんでみんなこっち睨むの?」
「このクズは置いておいて。柊、今回は五条がいたからなんとかその程度の怪我ですんで私の治療も最小限だった。...が、普通なら手榴弾をあんな間近で使ったらどうなるかくらいはわかるよな?虎杖はお前が無茶をするから怒ってるんだってことをわかってやれ」
「はい...硝子先生...」
硝子先生は一通り私の治療を終え、指や腕に包帯を軽く巻きながら淡々と、でも優しい声音で言った。
「その...虎杖君、ご、ごめんなさい...」
「...ん。わかってくれたならいーけど。けど俺だけじゃなくてみんな心配してたんだからな。ほら、みんなにも」
「野薔薇...伏黒...、先輩達も、ごめんなさい」
「本当よバカ雪乃。虎杖好きすぎて周り見なさすぎ。今度罰として買い物連れ回すからな」
「......あんま虎杖に心配かけんなよ。こいつお前と五条先生が帰ってくるの遅せぇからって飛び出そうとしてたんだからな」
「ったくマジで足はぇぇわ力強ぇわで止めるこっちの見にもなれ柊!棘いなかったら止まってなかったぞ」
「しゃけしゃけ」
「悠仁俺の全力でも止まんねーからビックリ」
うぅ、虎杖君...私を心配してそこまで...!
どうしよう嬉しくて思わず顔がにやけちゃう...
「っし、んじゃこの話とりあえず終わり。お腹空いたし皆でご飯行こ!」
「えっ。虎杖君と私の2人きりじゃなくて?」
「みんなに心配させたからそれはまた今度な!」
「うっ...!わ、わかった...」
「んで、五条先生。勿論奢りだよな?つか俺先生にもちょっと怒ってるからね?」
「えー!?僕は先生として生徒の成長を見守ってただけじゃーん!それに助けたし!あの大学生達だって巻き添えにならないよーに外に避難させたんだよ?え、僕が1番褒められるべきじゃない?」
そもそもお前が最初から色々と手伝ってればこうはならなかっただろ、という全員の視線と虎杖の睨みにより五条撃沈。ざまぁみやがれ。
「さってと!んじゃ先生の奢りだしパーッとみんなでご飯だー!」
「私もご一緒しようかな」
「はぁー?硝子お前は「いいですね!硝子先生も一緒に行きましょ」...僕のお金なんだけど〜。まぁいいけどさ」
「よーし!焼肉行こーぜ!」
「虎杖君の肉は私が焼くから安心してね!」
「おう?おう!」
「うわ、これ下手すると雪乃と虎杖に全部肉持ってかれるわよ」
「...あいつらだけテーブル別にすれば」
「ばっか伏黒お前、それだと柊へのご褒美になっちまうだろ。逆だ、わざと離れさせるんだよ」
「それはそれで柊がめんどくさくなると思うぞ真希〜」
「ツナツナ、おかか」
結局、テーブルは1年組プラス五条、2年組プラス家入という形で肉は平等に分け与えられた。(というか虎杖の、「お前の焼いた肉美味いからみんなにも焼いてあげて!」と頼まれ死ぬ気で雪乃はみんなの分焼いたのであった)
「はぁ、壁でもあれば殴れるのに何も無い場所ね。何処まで歩けば本命にたどり着けるのやら ...」
辺りを見渡しても見えるのは白い霧。でも地上にいた時よりは明らかに呪いの気配が強まっていた。私は落ち着いて深呼吸をして目を閉じて呪いの力が集まる場所へと意識を集中させた。
すると、一際強い力が私の足元へと寄ってくるのがわかった刹那、
「!!また影か」
足元に先程と同じような影ができ、今度は浸かる、というより取り込むように影が頭の先まで伸びた。寸での所で床を蹴り避けると、影は明確な意思を持って私を追いかけてくる。
「なるほどね、そうやって大学生達も取り込んでたのね。ねえ呪霊さん、ここに来た呪術師の記憶を曖昧にさせたのも貴方の力?時間が無いから早く教えて」
...まぁ影が喋るわけないか。
私は指につけてるメリケンサックをもう一度キュ、と嵌め直すと拳を握り構えをとる。
私のこれは腐っても呪具。つまり...
「呪霊であれば影でもなんでも...殴れば効くのよ!」
呪霊が再び私を狙い影を伸ばした瞬間。その時を待っていましたとばかりに私は思いっきり影に向かって右ストレートを決めた。
「ギ...ギ......」
やがて影は形になり、周りは1面廃ビルの景色に戻った。が、どうやら元の場所ではなく建物のどこかに移動させられたらしい。
そして、目の前には恐らく行方不明とされていた4人組の大学生たちらしき人らが倒れていた。
「意識は...うん。大丈夫みたい。...影で取り込んで意識を失わせてから移動させたのか。割と知能あるんだ」
「ィ......ニンゲン...」
「あら、まだ残ってたの。さっさと祓ってあげる」
「ジュジュツシ......オマエ...ニンゲン......」
「そう、私は人間で、呪術師。貴方みたいな呪いを祓う、呪術師よ」
「ニンゲン......エサ......ホンメイ......オマエ」
「は?餌?」
「ジュ、ジュジュツシ、キヒッ...キヒャッ...」
...様子がおかしい。こいつらさっさと祓わなきゃいけない気がする。
すぐに呪霊の前まで走りその顔を目掛けて殴る...はずだった。途端に思考に霞がかかる。
「あ...れ、」
私は今何をしようとしたのだっけ。違う、私は今目の前の呪霊を...あれ、目の前に呪霊なんて、いたっけ。違う、私は4人の大学生を助けに...そもそも大学生達はどこ?確か目の前にいたはず、そうだっけ?私、誰かとここに来た?何をしに?私は、私、は......
「雪乃」
誰かが私を呼んでる。私はこの声を知っている。五条先生だ。
「雪乃」
...なんだろう。五条先生に名前を呼ばれると
「雪乃ってば。おーい」
すごく...
なんだかすごく...
「もしかして手こずってんの?あーんな雑魚呪霊にやられたのー?おーい雪乃〜!早くしないと悠仁と僕2人でご飯行っちゃうよ〜!」
ものっすごく!!!!!腹が立つ!!!!
「ああああああああ!!!!もう!!!うるっさい!!!"
「キヒャ!?!?!?」
術式、"恋呪縛"
簡単に言うと私の呪力を色んな形にして呪霊に攻撃として与えることが出来るっていう術式。返ってくる精神ダメージはあるけど、今はそんなことより。
「私の...虎杖君とのデートの約束を......大切なデートの約束の記憶を......呪霊如きがぼかしてんじゃ!!!ねぇぇええええ!!!」
呪力をサブマシンガンの形へと変え、ひたすらに対象に向かって打ちまくり、トドメとばかりに手榴弾を呪力で作る。
私の呪力の効果で最早動くことも出来ず後は消滅するのも時間の問題だがこんな簡単に祓っていいほどこいつの罪は軽くない。
「ふふ、ねぇ私の"愛"はどう?これが私の虎杖君への気持ちなの。本来ならお前如きにやっていい気持ちじゃないんだよ。わかる?私がどれだけ虎杖君を想っているか...今のお前にはわかるよね」
その時呪霊のありとあらゆる所は「好き」「愛してる」「私だけを見て」そんな言葉達に埋め尽くされていた。与えられている言葉は確かに愛の言葉である。はずなのに抗えない束縛、愛なんかじゃない、これは最早どんなものにも勝ち得る"呪い"だ。苦しい、苦しい、苦しい!愛とはなんと苦しいものなのか。息をしようにもさせないとばかりにのしかかって来るのだ。誰か、どうか、もう愛はいらない、やめてくれ。
「ギギ、ア、」
「駄目だよ。逃げないで。だって私は貴方に1部ではあっても"愛"をあげた。だから逃がさない。あぁ、皮肉にも私は今貴方を"愛してしまった"!!虎杖君、虎杖君、虎杖君虎杖君虎杖君!あぁぁぁあ!虎杖君への好きが呪霊に!」
「モ...イラナイ...ヤメ...」
「は?」
絶対零度。呪霊を見下ろすその瞳はまさにその言葉の通りだった。
「私からの、私の、虎杖君への、気持ちを?いらない?そう言ったの?」
雪乃はゆらりと呪霊に近づきながら、手に持っていた手榴弾のピンに指をかけた。
「ふふ、ふふふふ、ねぇ、ねぇ!いらない訳ない!だってまだ足りないよ!私からの愛!愛愛愛愛!虎杖君、虎杖君、私の、私の大好きな虎杖君...!ぁぁあ、ふふ、あげる、あげるよぉ。ね、死ぬほど愛してあげる!!」
引き抜かれたピンと、呪霊の口に放り込まれた爆弾。
___瞬間廃ビル内は大きな爆発音に包まれた。
◆
◆
◆
「...何か言うことは」
「えっと...その...術式使ってごめんなさい...?」
結局廃ビルの呪霊を倒すのに結構な時間を使ってしまい夕飯所ではなくなってしまったので、1度高専に戻り皆と任務報告をしてから今日のところは各自解散。...だったのだが。
私は今、帰ってきた全員(プラス硝子先生)に見守られながら保健室にて愛しの虎杖君にお説教を受けている。
「...雪乃、俺が怒ってんのそこじゃない」
「で、でも虎杖君っ、虎杖君への気持ちを他の呪霊に使ったんだよっ?そういう術式だとしてもそれは私にとっても「雪乃」...っ」
「俺が怒ってんのは、なんで怪我して帰ってきたのかってとこ。ねぇ、五条先生にも前に術式使う時はあんま頭に血昇ってない時にしろって言われてなかった?」
「い、言われたような...」
「言った。つーか俺もその時一緒にいたよな?そんで俺からもお前が負担になるからなるべく使わないでって言ったよな。覚えてる?」
「いました...言われました...覚えてます...」
うぅ...正直怒ってる虎杖君もすごく、すごーくかっこいいんだけど、今はそう思う余裕もミジンコ程度しか無く。私は泣きそうになるのを堪えながらベッドの上で正座をしてる。
「まぁ悠仁、今回の呪霊は正直雪乃も術式使わないと適わなそうな相手だったし。怪我も僕が術式発動させてギリ間に合ってちょっとですんだし結果オーライ!...え、ちょっと待ってなんでみんなこっち睨むの?」
「このクズは置いておいて。柊、今回は五条がいたからなんとかその程度の怪我ですんで私の治療も最小限だった。...が、普通なら手榴弾をあんな間近で使ったらどうなるかくらいはわかるよな?虎杖はお前が無茶をするから怒ってるんだってことをわかってやれ」
「はい...硝子先生...」
硝子先生は一通り私の治療を終え、指や腕に包帯を軽く巻きながら淡々と、でも優しい声音で言った。
「その...虎杖君、ご、ごめんなさい...」
「...ん。わかってくれたならいーけど。けど俺だけじゃなくてみんな心配してたんだからな。ほら、みんなにも」
「野薔薇...伏黒...、先輩達も、ごめんなさい」
「本当よバカ雪乃。虎杖好きすぎて周り見なさすぎ。今度罰として買い物連れ回すからな」
「......あんま虎杖に心配かけんなよ。こいつお前と五条先生が帰ってくるの遅せぇからって飛び出そうとしてたんだからな」
「ったくマジで足はぇぇわ力強ぇわで止めるこっちの見にもなれ柊!棘いなかったら止まってなかったぞ」
「しゃけしゃけ」
「悠仁俺の全力でも止まんねーからビックリ」
うぅ、虎杖君...私を心配してそこまで...!
どうしよう嬉しくて思わず顔がにやけちゃう...
「っし、んじゃこの話とりあえず終わり。お腹空いたし皆でご飯行こ!」
「えっ。虎杖君と私の2人きりじゃなくて?」
「みんなに心配させたからそれはまた今度な!」
「うっ...!わ、わかった...」
「んで、五条先生。勿論奢りだよな?つか俺先生にもちょっと怒ってるからね?」
「えー!?僕は先生として生徒の成長を見守ってただけじゃーん!それに助けたし!あの大学生達だって巻き添えにならないよーに外に避難させたんだよ?え、僕が1番褒められるべきじゃない?」
そもそもお前が最初から色々と手伝ってればこうはならなかっただろ、という全員の視線と虎杖の睨みにより五条撃沈。ざまぁみやがれ。
「さってと!んじゃ先生の奢りだしパーッとみんなでご飯だー!」
「私もご一緒しようかな」
「はぁー?硝子お前は「いいですね!硝子先生も一緒に行きましょ」...僕のお金なんだけど〜。まぁいいけどさ」
「よーし!焼肉行こーぜ!」
「虎杖君の肉は私が焼くから安心してね!」
「おう?おう!」
「うわ、これ下手すると雪乃と虎杖に全部肉持ってかれるわよ」
「...あいつらだけテーブル別にすれば」
「ばっか伏黒お前、それだと柊へのご褒美になっちまうだろ。逆だ、わざと離れさせるんだよ」
「それはそれで柊がめんどくさくなると思うぞ真希〜」
「ツナツナ、おかか」
結局、テーブルは1年組プラス五条、2年組プラス家入という形で肉は平等に分け与えられた。(というか虎杖の、「お前の焼いた肉美味いからみんなにも焼いてあげて!」と頼まれ死ぬ気で雪乃はみんなの分焼いたのであった)