このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

歓迎/お気に入り






―殿せんぱい、最近詩せんぱいのこと見かけへんのやけど、どこ行ってるの?

蜜柑の頭の中に、翼のことが思い浮かぶ。

それを察した殿は、詩ならこうするだろうと、笑ってわけを話す。

―多分、あいつは長期任務。

―長期任務?

―年に1回くらいあんだよ、詩は。

期間は1ヶ月のときもあったり、半年くらいのときもあったりで、その任務内容にによるんだけどさ。



それでも蜜柑はまだ不安げな表情。

やはり、まだ翼のことで尾を引かれているようだ。

―でも、詩先輩何もゆうてなかったやん!

こないだまで、普通にしゃべってたし.....

―そうだなー....でも、それが詩なんだよ

蜜柑が首を傾げる。

―詩は長期任務のこと誰にも言わねーよ。

俺にだって。

突然行っちゃうんだ。

一言くらい何か言ってくれてもいいよな。

でも、さ....

.....詩の気持ち、わからなくもないだろ?




殿先輩は、なんだか寂しげに笑った。

それを聞かされた蜜柑ももちろん、寂しくなった。













「蜜柑ちゃんが!?」

鳴海の声は、職員室中に響いた。

しかし、そんなことは気にせず、鳴海はすぐに職員室を出て行った。

たった今入った情報によると、

佐倉蜜柑が風紀隊に理不尽な理由で、初校長のもとへ連れて行かれた、ということ。

鳴海の表情は険しくなっていった。







.
1/6ページ
スキ