仲間がいること
―これまで
私の歩いてきた道に
輝いてた時間は確かにあった......
みんなと出会って...
先生を好きになって
過ごした時間が
苦しい思いも
辛い気持ちも
私にとって何よりも宝物....
今ならそう思える
これから行く道が
色あせた闇に続く道だとしても
私はこれまでに十分
1人で歩いていけるだけの光をもらった
みんなから
先生から.....
だからこれ以上
心配かけちゃいけない
この先の私の道が
闇に続く道だけとはまだ限らない
私の不安で
先生の笑顔を曇らせてはいけない
強くなるって決めたばかりだ
今
それが試されてるなら
避けられないこの先の道を
私に出来る最善の事を
逃げずに
探しにいくまで
もう二度と
自分をあきらめたりしない........
「―柚香」
「馨先輩....っ
卒業 おめでとうございます」
「待ちに待った学園脱出の日
....なんてね
この学園に入った時から
この正門をくぐって外に出る日をどれだけ待ち望んだかしれないってのに
思ったよりも心が浮き立たないのは
誰かさんの存在が
ぐいぐい後ろ髪引っ張ってくれてるからかな
....あんたが何か、ずっと隠してる事
言いたくないならもうきかへんし」
「先輩...」
「でも柚香、きっとまたあいましょう
約束して。
5年後、あんたはこの正門を堂々とくぐりぬけて
あたしに会いにくるって
あたしは無事元気な姿であんたを迎えるって
約束する」
「はい、約束します
きっと......
待ってて下さい.....っ」
先輩…
馨先輩
卒業おめでとうございます…
さようなら
またきっと
会えるその日まで......
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