歪んだ友情/すれ違い
「月、お前あいつの友達じゃなかったのか?」
「.....知ってたのよ、私。
本当はあの子がいやいや私と一緒にいるんだってこと。
先生に頼まれて仕方なく...」
「ずっとその事に気付いてたけど、
それでもあの子の腕にしがみついてたのは
これ以上独りが耐えられなかったから.....
なのに...
あの子があの時、私をまた〝独り〟に突き落とした」
ちがうの....っ
ごめん月......
許して.....っ
月許して......っ
「私を...初めて認めてくれたあの方の....
私に向けられ続けるはずだった視線を奪って.....
あの方の前で....
あの子が私の存在意義を吹き飛ばした.....
私を...何もないあの頃に戻したのはあの子じゃない。
だから私はっ
あの子と同じことをしただけ。
奪い返しただけ。
それの何が悪いのよ。
柚香ちゃんなんて、何もかも失くして1人になればいい.......」
「お前....
何バカ言ってんだよ
何バカやってんだよお前.....
....それだけ、好きだったんだろーが、あいつのこと.....
....しゃーねーか。
ケンカの仕方も何も知らねーで、
これがお前なりの初めてのぶつかりあいってことだもんな....
お前をそこまで追いつめたもんが後ろにそびえてるんなら....
いくか、そいつやっつけに」
え...?
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