同志/高校長のもと
こうして決まった過去への旅。
蜜柑の両親のことを知って、すべての謎を明らかにする旅。
蜜柑自身の道を決める、決断の旅。
そして、詩が命をすり減らしてまで走り続ける理由を知る旅。
皆の知らない詩の過去をしっかりと見る旅。
懐かしい日々、
かの人々、
今ははるか遠く......
―彼らの
精一杯生きたあの日々を
この子達に伝えるために.....
―あの時からずっと、
ただ一人学園のために
走り続けた彼の大きな思いを......
先生.....
柚香さん....みんな.....
あなた方の子供達が
我々の希望の光が
今
あなた方の生きた軌跡を辿るために
ここまでやってきました......
自分の宿命を受け入れ
時に闘い
精一杯生きた
その姿を.......
そして誰よりも
その精神を受け継ごうと
走り続ける彼を
動かす元となったことを.......
過去の出来事を胸に焼きつけて
彼女達がこれから先の未来を
紡いでいくために.........
彼を、
もう1人きりで戦わせないように.......
「彼の姿を見ているだけだったのは、
あなただけではありません。
彼のぎりぎりの行動を止めることができなかったのはまぎれもなく、私達大人の責任。
それは高校長先生も前々から思ってきたことです。
だから今、彼を救う希望のような光を託したのかもしれません。
##NAME2##さん、あなたと、そのあなたのアリスの可能性に」
のだっちは、##NAME1##に視線を向けた。
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