同志/高校長のもと
蜜柑や棗たちも詩のことは気になっていた。
「今現在、東雲 詩について入ってきてる情報は、今朝彼が任務を放棄し先ほど学園に来たという事。
保護された任務監督の話では、安藤翼の事故の件の電話を聞かれ、そこから意識がなくなったということだ」
「意識がなくなる....?」
##NAME1##をはじめとした皆が首を傾げる。
「彼のアリスは他人を服従させることもできる」
「詩がそんなことも.....」
櫻野も昴も知らなかった様子。
「無理もない。
今は状況が状況なだけに話したが、彼のアリスの情報は国家レベルの機密事項だ」
皆、改めて詩の立たされている立場を知る。
「任務地の仲間も服従させ動きを封じたため、彼が学園に戻ってくるまでことは知られなかった。
そして今彼は、初校長の命令を受けた風紀隊に追われ、行方がわからなくなっている」
「.....詩」
##NAME1##は顔を覆い、ふらつく。
それを櫻野が支える。
「校長、詩が負傷しているかわかりますか?」
櫻野がたずねる。
「腕を負傷しているとのことだ。
昨日任務だったこと、服従の式神でアリスを極度に使ったことで体力ももうそれほど残っていないはずだ」
........
沈黙が訪れる。
##NAME1##はぎゅっとアリスストーンを握り締めた。
―詩、どこにいるの?
早く、その姿を見せて、みんなを安心させて....
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