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「この手を......

お前を連れ出したこの手を....

最後まで他の誰かに渡さないですむくらい

俺に力があったら.........

....今すぐ

大人になりたい

このままずっとお前を連れて逃げれるくらい....」

この手をはなしたくない......っ

「.......ウチも」

蜜柑は涙をためて答えた。

はなれたくない........








―「久しゅう....」

蜜柑と棗は、かきつばたこと山之内静音により、中等部校長姫様の前に通された。

中校長の傍らには、##NAME1##の姿もあった。

蜜柑たちを、心配そうに見つめていた。

「随分派手にやったとみえて

お疲れかの....」

中校長は変わらぬゆったりした口調と、妖艶な雰囲気だった。

「そなたらをここへ呼んだのは他でもない

初等部校長からお達しがきての.....」

「....っ」

「安心せよ。

察しはついておられようが

まだここにそなたらがおることは知られておらぬ

そなたの級友 今井蛍こと〝若紫〟についてじゃ

そなたにゆさぶりをかけるために......

先程、若紫は特別研究生として異国の研究所に派遣されることが正式に決まった

今回の騒動により本人の意思関係なく出発までのさしたる猶予もなく強行されるそうな.....

別れの挨拶がしたくば、

すみやかに抵抗することなくそなたに出向いてまいれとのことじゃ

ほんにあの御仁らしくいやしいやり口じゃ

もう1つ、

これは余談じゃが

逃亡に手をかしたとみなされるそなたの級友は大方捕らえられ処分決定まで謹慎....

いわばそなたら次第

若紫の他に騒動を先導したとみなされる乃木流架は未だ行方不明

よって見つかり次第厳罰

.....そなたら、

この騒動の落とし前、うまく片す算段はあるのかえ?」








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