消えた光/アリスに託された思い
発せられた光に、皆、見入ってしまう。
そこからまた分かれて、噴水のように発せられた白い光。
よくみるとそれは式神で、まずそれは優しく##NAME1##の手に寄り添い火傷の炎症をしずめた。
それから、横たわる青白い顔の詩へと光が降り注ぐ。
次々と式神が光とともに姿を現し、詩の胸めがけて吸い込まれていった。
##NAME1##ははっとして、志貴と目を合わせる。
志貴も頷き、2人は詩のまわりに結界を張った。
中等部の姫宮もその光に魅せられ、力を貸していた。
今はその奇跡を信じて、ひたすらに結界を張ることしかできない。
....詩、お願い
戻ってきて、詩....
もう、十分頑張ったから
いいよ、犠牲にならなくて
生きて、未来を築こう
まだまだ、これからでしょう....
おじいさんが託した未来を、一緒に生きよう
詩....っ
式神がすべて、詩の中に入った。
光はなくなり、志貴の手の中の石も消えていた。
「詩!
詩!!」
##NAME1##は詩にかけより、呼びかける。
みんなそうであってほしいと願う。
昴もそばに行って確認し、顔をあげた。
「...詩の、心臓が、動いてる...っ」
わあっとみんなの顔が晴れた。
##NAME1##も今度は、嬉し涙で濡れた。
止まっていた時間は再び、動き出したのだ。
「奇跡だ...すごいよ、お前は...」
殿もそう、つぶやき泣いていた。
あとは蜜柑に、その希望は託された_____
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