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孤独/退屈な冬



いつも姫様に寄り添い、サポートしている彼女。

お互い信頼を寄せていて、特別な関係のようにも見える。

姫様は、##NAME1##の容姿やアリスの強さだけでなく、芯の強さも気に入っている様子だった。

実際その##NAME1##には、今では学園の結界のサポートまでしてもらっている。









「失礼します」

最初に見たときは、詩の横で泣いていた印象だったが、今の彼女は凛として見えた。

「##NAME2## ##NAME1##だね。

姫様からはきいている。

学園の結界にも尽力してもらって、お礼を言いたかったが、こちらも忙しくて遅れてしまった。

改めて言おう。

学園のために、ありがとう」

##NAME1##は頷いた。

「いえ、私も何か、学園のためにやっていないと気が済まないんです。

ですから何か、私にできることがあればなんでもおっしゃってください」

この学園に、強い瞳を向けてくるものが多くて驚いた。

学生時代、自分の決められた道に比べると生ぬるくたるんだ者たちしかいないように感じたこの学園。

しかし今、ここには学園を変えようとこんなにも必死な人たちがたくさんいる。

今度こそ、変わるのではないか。

いや、今度こそ変えなければならないと、強く思えた。

先生はいなくなったけれど、確かにここには先生の意志を継ぐものたちがたくさんいる。

きっと、それはあの詩のおかげでもあると確信する。

そして、目の前に佇む##NAME1##の、愛する人のために何かしたい、一緒にいたい、傍で守りたいという気持ちは痛いほどわかる。

彼女にだって、棗にだって、二度とこんな喪失感を味あわせてはいけない。

「今はこれまで通り、病床の姫宮のもとで、サポートを続けてもらいたい。

これ以上、Zのような組織の侵略はゆるしてはならない。

それと、私が不在の間、姫宮の傍にいてくれてありがとう。

本来、私の仕事でだったはずだ。

私がいれば、姫様の負担もここまで大きくなく、今日も健在でおられたのに」

「姫様は、志貴さんのこと、とても理解しておられます。

一生を学園の檻にとらわれてきた自分に志貴さんを重ねたからこそ、とめなかったのでしょう。

とても愛情深いお方です....」

志貴は改めて、姫宮の傍にいたのが##NAME1##でよかったと思うのだった。

「私も君にしてもらってばかりでは顔が立たない。

東雲詩に、伝言があれば伝えよう」

その言葉に、##NAME1##は表情を変えた。

思い出してか、切なそうだった。

「あれから毎日、詩を考えない日はありません。

朝起きたときも、思い浮かぶのはいつも詩の顔。

教室に行っても、詩の姿を探してしまう。

夜寝る前も、詩のことを想わないことはありません。

.......それでも、一番辛いのは詩だから。

学園のみんなと会えないことがどんなに辛いことか、詩の過去を知った今、痛いほどわかります。

私は、詩が戻ってきたその日に笑顔で迎えられるように、希望は捨てません。

詩が希望を捨てるまで、絶対に。

だから、希望を捨てずにみんな待っていると、みんな元気だと、伝えてください」







「わかった。

伝えよう、東雲詩に」

志貴は一言、強く答えた。







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