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喪失感



蜜柑は言ったよね。









―嫌なことや辛くて逃げ出したいこともたくさんあるけど、

それでも学園はウチらにとってかけがえのない

居場所やから.......っ





―大好きなみんなとここで出会って、今のウチらをつくってきた......

ウチはこの学園が壊されていく姿をだまってみてるなんてできひん......っ

学園を取り戻すために、お願い、志貴さん!

力をかして.....

みんなが望む新しい学園への希望を先につなぐためにも今.....っ








やっぱり、蜜柑は光だった。








なぁ蜜柑、俺は蜜柑と話すたびにいつも、先生とまた会えたような、そんな気分になるんだ。

俺にはない、先生とおんなじところがたくさんあって、

その姿をみただけで、俺に希望をくれた。

そんなこと、知らなかっただろ?

でも、すべてが終わってまた一緒に笑い合える日が来たなら、その時話そうと思う。

だからそれまで、持ち前の明るさと前向きさで踏ん張ってほしい。

俺も、蜜柑のことを気にかけながら学園のどこかで過ごしてるよ。







蜜柑、守ってやれなくてごめん。

先生、先生の大事な娘に寂しい思い、辛い思いをたくさんさせてごめんなさい。

でもあの時、星空に誓ったことは必ずやり遂げてみせます。

絶対、希望は捨てません。









あの契約に了承することで、どんなにみんなを不安にさせるか、それはわかっているつもりだよ。

でも俺はまた、なにくわぬ顔でみんなの前にでてきてやるんだ。

その時のみんなの顔が楽しみだな。

ああ、でもこれからしばらく退屈する日々が続きそう。

平気な顔してたけど、正直みんなと会えないのは、くそつまんねーよ。

なぁ、俺らにとって、日常ってなんなんだろ?

俺はただ、またみんなが安心して笑い合えるような、そんな居心地のいい場所をつくりたいだけなのに。

それがこんなに難しいなんて......





1人になるとこんなことばかり考えてしまう。

ダメだな、俺。

らしくねー。

でもやっぱり....











大好きなみんなに、会いてーな。










詩はベッドに横たわり、ただじっと天井を見つめていた。







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