契約
「なっ!」
反抗を示そうとした詩に対し、初校長はにやりと笑みを浮かべ、その視線を詩の隣に移した。
その目が向けられたのは##NAME1##。
##NAME1##の緊張感がこちらまで伝わってくる。
確か初校長とこうやって対峙するのは初めてなはずだ。
初校長は何を.......
詩を嫌な予感がよぎる。
「##NAME2## ##NAME1##と言ったね?」
##NAME1##は見たこともないくらい静かで強い目をしていた。
その目からは嫌悪や怒りが読み取れた。
「君のアリスのことは私の耳にも届いてるよ。
中等部の姫宮も認める結界使い」
しかし久遠寺のほうも深刻そうな顔だった。
「その姫宮が今、倒れている。
今の状況下ではとてもこの学園を支えきれない。
直ちに君にも学園の結界の修復に尽力してもらいたい」
「姫様が!?」
校長と対峙して、初めて##NAME1##が取り乱した。
無理もないだろう。
今までずっと、姫様の側にいたのだから。
「##NAME1##....大丈夫か?」
そう詩が問うが、まだ##NAME1##は混乱している様子。
と、その時.....
ドッ....
一際大きな爆音が聞こえ、窓ガラスがビリビリと振動し、次の瞬間、パンッと割れ飛び散った。
同時に爆風も襲った。
詩は##NAME1##に覆いかぶさり、その衝撃から守った。
「大丈夫か?!」
衝撃が収まり、詩は##NAME1##の無事を確かめ、あたりを見渡した。
みんな、無事のようだ。
ほっと胸をなでおろす。
しかし、自分の腕の中にいる##NAME1##は浮かない顔をしている。
詩がまたけがをしたのをみて、顔を歪めた。
詩だけじゃない。
今は、学園みんなに危険が及んでいる。
それを目の当たりにしていた。
「詩、私もいかなきゃ.....」
##NAME1##が、詩の胸の中でつぶやいた。
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