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ボっ....




「きゃあ!!!」

月の髪に、炎がどこからともなく現れていた。

月が頭をおさえているうちに、何か強い力で、蜜柑は引っ張られた。

「棗....っ」

それは、颯に扮していた棗だった。

「わざわざ任務を割り当ててこの場から外させたのに、どうあってもこの娘のナイトきどりが抜けないようだね

お前は

バカな子だ..........」

「うるせえ

好きな女が、同じ闇に落ちてくのを目の前にしてぐだぐだ先の事説教かまされた所で

何も頭に入ってきやしねーんだよ

この先何があっても、どうなっても

こいつは俺が守る。

もう詩が任務をやらなくていいように、詩ばかりに背負わせないように....

俺だって、守りたいものを守る」






ボッ.....






棗は炎を出し、初校長との間に壁をつくった。

「棗....

何か勘違いしているみたいだ。

確かに詩の発言権はそこら辺にいる一生徒や、危力系にいるメンバーの中でも違っている。

でもそれは私に従うと、私のそばにいると詩自身が決めたからだ。

詩がこちらに来ることを決めたんだ。

私は任務など押し付けていないよ」

「そんなデタラメ....っ」

「デタラメかどうかは、後で本人に聞くといい。

でも現に彼は今、私に従いおとなしく任務に行っている。

誰だって名声が欲しいのだよ。

アリスのせいで煙たがられていたのに、今では学園の人気者。

さぞかし気持ちがいいのだろう」

初校長は嫌味のように言った。

棗は唇をかみ締める。

「のばら、棗の炎をとめるんだ。

ためらうな。

君の先輩、詩がこの場にいたら、迷わず私の命令に従うさ。

もう、のけ者扱いはいやだろう?

詩みたいになりたくはないか」

初校長はにやりと笑みを浮かべた。









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