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いびつな絆



守るわ…

どんなことをしても.........

「のばらちゃん...っ!?

早く....っ

のばらちゃん...っ」

詩先輩も、みんなも感じているように、あなたは私の〝希望〟だから

わけがわからない、という蜜柑の戸惑いの表情。

それは、すべてを決心したのばらの目の前からついに....消えた。

あなたの笑顔は私の人生に差した、一筋の光。

あなたは私に いつも笑ってくれた…

たったそれだけと笑われるかもしれないけれど

私はとっても嬉しかったの

人に笑顔を向けてもらえる......

ずっとそんな存在になりたくて

でも叶わないとあきらめて

だけど蜜柑ちゃんと出会って、あの時、あなたはそんな私の背中をおしてくれた。

自分も人を笑顔にできる存在なんだってめいっぱいの笑顔で、私に教えてくれた

胸いっぱいの幸せをあなたがくれた........

ありがとう…







「....のばらちゃん一人、おいてきてしまった....

戻らないと!連れ戻しに....っ」

―ぐっ

「まて蜜柑」

そんな蜜柑を制すのは、棗。

「行くな。

あいつが決めた道だ」

棗の強い瞳.....だけど.....っ

「意味わからんよっ

何でのばらちゃん一人のまま...」

「分からなくても!

...お前は母親のとこに行くんだろ

危力系で育って…

ここにいる誰よりも奴らを知ってる

そのあいつが決断したんだ

俺ら自体、これからどうなるか分からない中

自分一人でいくのが一番いい方法だと....っ」

「じゃあ....のばらちゃんは一人でペルソナ達に…」

「今は…

お前が母親と無事にこの学園を出ること…

それが俺らに託された、あいつの望みだ.......」











「また派手にアリスを使ったものだな…

おかげで居場所はすぐ分かったが…」

目の前には、そう言ったペルソナと、ルイと八雲。

「どんな手を使ったか知らないが

アリスを人に向けて使うことをあんなに怖れ、一時は心の殻に閉じこもって

今まで任務をこなすのも催眠療法頼みだったお前が 自ら素の状態でここまでやるとは.....

どういう心境の変化だ?

のばら、答えろ」

「...そばにいなくても

大好きな友人が…

その人がいてくれるだけで、私に力をくれる.....

その人達を守るために私は、強くなると決めたから.......

詩先輩のように.....自分の身を削ってでも誰かを守りたいと、強く思えたから......

そしてペルソナ、あなたを止めるために...........

もうこれ以上、あなたが誰も傷つけないように

人を傷つけて....

自らも傷つき続けて閉じこもっていくあなたを、これ以上ほうっておくことはできない......」

「のばらちゃん....」

「貴様....何を言ってる....?

お前達が逃げ込んだという過去の旅で、何を見た.....?

何を知ったか知らないが 笑わせるな

よくもそこまで戯言をほざけたもんだ

嫌な目をしている.....

思い起こしたくない、過去の人間と同じ

私の嫌いな....一時限りの憐れみの色だ

........ルイ、八雲....いけ」







ペルソナ.......

信じて裏切られるのをずっと怖れ続けて

諦めての今であることを

あなたはもう気付いているはず

どうやったらあなたをその闇から解放できるのか......

どうしたら.....

「ルイさん、八雲さん....ごめんなさい.....

....彼らを、もうこんなことに巻き込ませない....っ

大事な人達の手をもう、汚させたくない.......っ

あなたがアリスを使う相手は、私でもう、最後です......」

「のばら....」













「詩!ダメよ!行かないで!

まだ回復してないのに........っ

撃たれた足も....」

そう言って詩の足をみたが、そこはもう、傷口がふさがっていた。

「ほら、大丈夫だろ?

昴のアリスのおかげだよ。

撃たれたっつっても、かすっただけだしな」

「でも.....っ」

「大丈夫」

詩は、##NAME1##の頭に優しく手を置く。

##NAME1##は、悲しそうにうつむいた。






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