希望/要がみる世界
「―蜜柑ちゃん、秘密にできるかい?
君の.....新しいアリスのこと。
もし、今回の件が発覚しても、何があってもそのアリスを使わないこと.....
約束してほしい。
―何より、君のために」
そう言って鳴海先生は、また、次の日から皆の前に姿を現さなくなった。
あの時.....
鳴海先生はなんで、あんなに怒ったんやろう.....
「やめるんだ蜜柑ちゃん!!」
あの時のことが、蜜柑の頭の中にフラッシュバックされた。
ウチのこの〝盗みのアリス〟は、人に知られたらあかん程のどんな理由があるんやろう.....
そんなことを、傘にあたる雨粒の音を聞きながら考え、歩いていた。
―ぐにっ
..........
.....ぐにっ!?
足元を見ると。
「ベア!?」
踏んでしまったことに慌てる蜜柑____
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