傍観者(鳴海side)
「櫻野、今井」
「お前らまた罰則くらってんのか!?
バッカじゃねえの」
「いつまでも反逆者の事かばいだてして
挙句〝先生は殺された〟とかバカみたいなデマフイてんじゃねーよ」
「幹部候補生が一気に落ちぶれたな」
「―先生は反逆者なんかじゃない
悪いことなんかしてない」
「悪いことをしようとした学園を止めようとしたんだ」
またアイツらか....
もう何度この光景を目にしてきたか、
これを見るのも、慣れてきた。
俺はまた、ただの傍観者。
「あーあ、子供は立ち回るってこと知らないから....
こっちに火の粉降ってくる前に行きましょうよ、先輩」
隣ではレオがめんどくさそうにそう言う。
レオの言う通り。
意味のないことをして....
あいつらは悪くないとわかっていても、つイライラしてしまう。
「まだあの生意気なガキのほうがおとなしいほうだよ」
レオはこの場に姿の見えない詩のことを言ってるのだろう。
―柚香先輩
あなたは罪作りだね
あんたの言う事を信じて疑わない罪も無いあの子達は
あんたらがまいた厄介ごとの種のせいで今日もひどい仕打ちにあってるよ
きらきらとあんたを見上げてたあの目も
今や悲しみ一色になって
....
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