銃口の先/望まぬ再会
―ザザ....
前触れもなく、特殊部隊は3人の前に姿を現す。
驚いているようすの侵入者たち。
それと共に、蜜柑らの姿も確認できた。
―この様子だと、接触してしまったか.......
そう思っていると、容疑者がすぐに特殊部隊に向かって銃を向ける。
特殊部隊らも銃を向けていた。
―......っ!!!
詩は気づいてはっとする。
ここは学園の中の森で木が多く、そのため死角も多い。
容疑者には蜜柑の姿がちょうど見えていなかった。
このままでは蜜柑に当たる!!!
―まずい!!!
「「蜜柑....っ」」
誰かと声が重なった。
それは、蜜柑と一緒にいる初等部のこで.....
そう、あれは、昴の妹。
昴の妹は、蜜柑に覆いかぶさるようにして、地面に倒れこんだ。
それと銃声はほぼ同時だった。
銃弾の行方を見ずに、侵入者たちはテレポートによって一瞬で姿を消した。
一目散にかけた先は、蜜柑らのもと。
「詩....せんぱ....」
蜜柑は泣きそうになりながらこちらへ視線をおくる。
蜜柑の上に横たわっているのは、血を流した昴の妹、今井蛍。
「蜜柑....」
詩は放心状態の蜜柑を蛍から引き剥がす。
「早く....早く救護班を呼べ!!」
傷を確認し、大声で叫んだ。
―なぜだ....なぜこんなことに.......
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