障害物競走
ただでさえ、あのバレンタインのあといろんな奴らに冷やかされて大変だったのに、
それをむしかえすなんて......
『さ、詩くん!!
早く連れて来ちゃってください!!』
観客は興味やら興奮やら冷やかしやらで大盛り上がり。
「詩!ここは腹くくって、な!」
そう、声をかけてきたのは殿。
「はぁ?!誰のせいでこうなったと思って!
あーっもう!仕方ねぇ!!!」
詩は観客席に向かって走り出す。
そうしているうちに、次の蛍、静音がドアをくぐるのだった。
詩はひょいっと身軽に、2階の観客席に飛び移り、目的の人の元へ向かう。
そこではもう、冷やかしの嵐....
「##NAME1##、来てくれ!」
「うん」
##NAME1##は顔を真っ赤にしながら答える。
「なんか、##NAME1##とはこうやって走ってばっかりな気がする」
「ほんとにそうだよ」
##NAME1##もバレンタインを思い出し、おかしくなって笑う。
「よし、いくぞ」
詩は吹っ切れたのか、みんなの前にも関わらず、##NAME1##をお姫様抱っこし、2階の観客席から飛び降りる。
これにも割れんばかりの観客の喝采。
『詩くん!なんとムチャな!!!
でもすごい!彼の身軽さといったら!!!』
そう解説がされている間、詩と##NAME1##は手錠に繋がれる。
「わりーな、##NAME1##」
申し訳なさそうに詩は言う。
「ううん。詩と一緒に競技出れて楽しいよ」
##NAME1##はふわりと笑う。
「おーい!そこのお二人さーん!
いい雰囲気のとこ邪魔して悪いんですけど、今は体育祭ですよー!
早く走れコラ!」
またもや殿の声。
殿はラブラブそうな詩が気に食わないよう。
「わーってるよ!
うるせーなーっ」
詩はそういうと、##NAME1##の手をとり走り出す。
『さすが学園公認カップル!
息ピッタリの走りです!』
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