新しい感情(回想)
「詩くんは、もう体大丈夫なの?」
昨日のことを思い出し、少し控えめに聞いてみる。
「ん、みてのとーり。大丈夫」
そう言いながら詩は、またベッドに腰掛ける。
「そっか」
腑に落ちない様子の##NAME1##。
「つーかお前のほうこそ大丈夫?」
「え?」
なにが?とでも言いたげな##NAME1##。
「早く行かねーと遅刻すんじゃね?授業」
詩は時計を指差す。
「あっ!」
気づけばもう、そんな時間。
「てか詩くんもでしょ?」
「ん?俺は眠いから寝る」
そう言って、ぼふっとまたベッドに身を沈める。
「寝るってー....」
呆れるものの、詩は本気のよう。
「じゃあ私、行くね。
ほんとにありがとう」
##NAME1##はベッドからおりて部屋を出ようとする。
「あ、待って」
詩は呼びとめる。
##NAME1##は振り向く。
「名前、なんてーの?」
そういえば知らなかったと、詩はたずねる。
彼女はにっこりと笑い、
「##NAME1##。##NAME2## ##NAME1##」
と答える。
「##NAME1##、か。
俺も呼び捨てでいい」
「うん」
そう、最後に言葉を交わして##NAME1##は部屋を出て行った。
足取りは軽い。
今日は、寂しくなく寝れる気がする。
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