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あんただけは、あいつのこと、理解ってあげなよ!


孤独と嘆くあの子を救えるのは君だけなんだから。


俺は「優しい人」を知っている。


本来、安易に使っていいもんじゃねえんだぜ。


庶民に憧れた貴族。


うんそう。本当はこんなしけた店で、ちっさい仕事を汗水垂らしながらやる人じゃないよ。地位の高い人なの。


市街地の人は、ただの修理屋程度にしか思ってないけどね。


子爵様が欲しかったもの。
(小さい頃からずっと、これが欲しかった。)


君がくれた特別な時間。


些細でありふれた、きらきらひかる日常。
(お前がくれたもの。)


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