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浴場の夜に。
孤独への淋しさなどとうに捨てたはずなのに。
感傷にひたっている暇があるなら技を磨いた。生きるための技を。弱みを見せれば、食われるのはこっちだから。
(感情を殺し、人を殺し、略奪を繰り返す日々。)
お前は気付いていないだろう。だけど、その存在自体が俺にとって支えであり、生きる糧だった。
お前が決めた道ならば…たとえどんないばら道でも、迷わず進んでいこう。
私は奇跡なんて信じないわ。でも、あなたたちが起こそうとしている「奇跡」なら、信じてもいいかもしれないわね。
本当はずっと待っていたの。だから、ねえ。早く「奇跡」を見せてちょうだい?
嬉しいも、楽しいも、つらいも、苦しいも、悲しいも。大切に想うことも、愛することも。
(感情すべてを君から教わった。)
わたしには貴女のように与えることはできないでしょう。わたしにできるのは、精々この身を捧げることだけです。
正直、貴方様には私ごときがどんな言葉をかければいいのか、わからなかったのですが…友が、一言だけでいいと申しましたので。一言だけ。
おかえりなさい、と。ただそれだけを貴方に捧げたい。
