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バンッ ドドドンッ
「おい、もっと足動かせ!」
「「「ハイ‼」」」
体育館にボールの跳ねる音や部員の声が響く。しかし、この状況のせいで集中することができない・・・。
「ことりちゃんはいつからバレーが好きなの?」
『・・・小学生のとき、祖父に春高バレーの予選に連れて行ってもらったときからです』
先ほどから清水先輩がたくさん質問をしてくれる。ちなみに手を引かれている時に清水先輩の自己紹介をしていただいた。清水先輩に似合うきれいな名前だと思った。
「バレーのどんなところが好きなの?」
バレーが好きな理由。私にとってただ一つの理由。
『・・・すごくきれいなところです』
その言葉に清水先輩は首を傾げた。
『・・・初めてバレーを見たとき、すごくきれいだと思いました。・・・きれいで目が離せなくて、胸が熱くなってすごく感動したんです』
今でも鮮明に思い出せる。オーバーでアタッカーに繋いで、アタッカーはみんなの思いを背負って思いっきりスパイクを打って、それをまた相手がレシーブして、ボールがコートの上を移動する。そして何より美しいと思ったのは、常に上を向いてボールから目を離さない選手たちの熱いまなざし。
「・・・よかったら明日の練習試合、一緒に行かない?」
清水先輩の思わぬ提案に目を見開く。まさか私のような部外者が練習試合にまでお邪魔するわけにはいかないそう思っているのに、先輩たちは戸惑う私をよそに着々と話を進めていく。
「じゃあ先生には俺から伝えとくわ、あ、雛森さん俺は主将の澤村、明日はよろしく」
(あれ?)
「え!明日雛森さんも来るの⁉同い年のマネージャーって部活っぽい‼」
(あれあれ?)
「じゃあ明日は放課後迎えに行くから教室で待っていてね、念のためジャージに着替えておいて」
(なんか、知らぬ間に丸め込まれた?)
そうして流されるままに私の練習試合への同行が決定した。
ーーーーーーーーーーーー
「あんな無理やりみたいな形で引き込んじゃいましたけど大丈夫ですかね?」
見事な(?)三年生の連携技を見ていた二年縁下が菅原に不安げに訊いた。
「無理やりだったけど、きっと本当にバレーが好きなんだろうなって思ってさ・・・じゃなきゃわざわざ見に来ないべ」
雛森は誰が見てもわかるほどにキラキラした目で練習を見ていた。まるですごくきれいな宝石を見つけたみたいに。
「ことりちゃんならきっと選手の力になってくれると思ったから」
「清水」
清水は一年生たちに囲まれている雛森を見ながらつぶやく。あの子のようなまっすぐな子ならきっと・・・。
「だから、二年生と一年生でどうにか外堀を埋めてほしい」
「清水、それはどうなんだ・・・」
「おい、もっと足動かせ!」
「「「ハイ‼」」」
体育館にボールの跳ねる音や部員の声が響く。しかし、この状況のせいで集中することができない・・・。
「ことりちゃんはいつからバレーが好きなの?」
『・・・小学生のとき、祖父に春高バレーの予選に連れて行ってもらったときからです』
先ほどから清水先輩がたくさん質問をしてくれる。ちなみに手を引かれている時に清水先輩の自己紹介をしていただいた。清水先輩に似合うきれいな名前だと思った。
「バレーのどんなところが好きなの?」
バレーが好きな理由。私にとってただ一つの理由。
『・・・すごくきれいなところです』
その言葉に清水先輩は首を傾げた。
『・・・初めてバレーを見たとき、すごくきれいだと思いました。・・・きれいで目が離せなくて、胸が熱くなってすごく感動したんです』
今でも鮮明に思い出せる。オーバーでアタッカーに繋いで、アタッカーはみんなの思いを背負って思いっきりスパイクを打って、それをまた相手がレシーブして、ボールがコートの上を移動する。そして何より美しいと思ったのは、常に上を向いてボールから目を離さない選手たちの熱いまなざし。
「・・・よかったら明日の練習試合、一緒に行かない?」
清水先輩の思わぬ提案に目を見開く。まさか私のような部外者が練習試合にまでお邪魔するわけにはいかないそう思っているのに、先輩たちは戸惑う私をよそに着々と話を進めていく。
「じゃあ先生には俺から伝えとくわ、あ、雛森さん俺は主将の澤村、明日はよろしく」
(あれ?)
「え!明日雛森さんも来るの⁉同い年のマネージャーって部活っぽい‼」
(あれあれ?)
「じゃあ明日は放課後迎えに行くから教室で待っていてね、念のためジャージに着替えておいて」
(なんか、知らぬ間に丸め込まれた?)
そうして流されるままに私の練習試合への同行が決定した。
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「あんな無理やりみたいな形で引き込んじゃいましたけど大丈夫ですかね?」
見事な(?)三年生の連携技を見ていた二年縁下が菅原に不安げに訊いた。
「無理やりだったけど、きっと本当にバレーが好きなんだろうなって思ってさ・・・じゃなきゃわざわざ見に来ないべ」
雛森は誰が見てもわかるほどにキラキラした目で練習を見ていた。まるですごくきれいな宝石を見つけたみたいに。
「ことりちゃんならきっと選手の力になってくれると思ったから」
「清水」
清水は一年生たちに囲まれている雛森を見ながらつぶやく。あの子のようなまっすぐな子ならきっと・・・。
「だから、二年生と一年生でどうにか外堀を埋めてほしい」
「清水、それはどうなんだ・・・」