【諦めない】
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「ローリング!サンダー‼」
いつものようにボール出しをしていると、突然西谷先輩が大声で技名(?)を叫びながらとても上手な回転レシーブを披露していた。
ローリングサンダーとは・・・。みんな笑ったりしている中、日向君だけが「教えて!ローリングサンダー教えて!」とキラキラした目で言っていた。日向君、教えてほしいんだ‥・。
「お疲れ様!みんなー!ちょっと聞いて!」
その声とともに武田先生が体育館に入ってきた。先生の周りにみんなが集まると嬉々として話を語りだす。
「今年もやるんだよね?GW合宿!」
「はい、まだ練習が足りないですから」
澤村先輩のその言葉にそういえばそんなこと言っていいたなーなんて思っていると、武田先生がふっふっふとどこか不気味に笑いながら高らかと叫んだ。
「その合宿最終日なんだけど…練習試合組めましたー!」
先生のその言葉にみんなが「おー‼」と沸き立った。
(また、みんなのかっこいいバレーが近くで見れる)
「相手はどこですか⁉」
誰かのその声にまたみんなが先生に注目する。
「東京の古豪、音駒高校、確か通称…ネコ」
(猫?)
私たち一年生が首をかしげていると先輩方がうお!っと沸いた。
「俺らも話だけはよく聞いててよ!前の監督同士がライバルで、よく遠征行ってたんだと‼」
「そうそう、名勝負!ネコ対カラス、ゴミ捨て場の決戦っつって!」
「……それ、本当に名勝負だったんですか?」
月島君の冷静な指摘に思わずうなづいてしまった。なんというか、こう…パッとしない。
「でも、ここしばらく接点なかったのに、どうして今…」
「ああ、うん、詳しい話はあとで話すけど、音駒っていう好敵手の存在を知って、どうしても因縁の再戦をやりたかったんだ!」
先生は本当にすごいと思う。バレー未経験で、今年初めて顧問になっていろいろ大変だろうに、いろんなところに電話をかけて練習試合を組んでくれて。しかも私みたいなのが入部したいって言ってもいやな顔せず受け入れてくれる、まあそれは先生に限った話じゃないけれども。
(みんな、どんどん上に進んでいく…旭さんもここにいたらきっともっとかっこいいのに…)
私のそんな気持ちを感じたのか、練習終わりに日向君と影山君が「明日、一緒に旭さんのところに行こう」と誘ってくれた。