【新しいつぼみ】3話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
朝早くにひなみは目を覚ました。学生寮生活の影響で早起きが染みついていた。しかし、染みついているだけで得意というわけではない。どれだけ眠くても、意識がはっきりしていなくても目が覚めるのである。
(お姉ちゃん、寝てる・・・顔、洗おう・・・)
寮に空き部屋がなかったため部屋割りはいづみとひなみは同室となっていた。寝ぼけながらも着替えを済ませ洗面所へ向かう。
「あれ?おはよう、ひなみちゃん、はやいな」
ポーっとていたためかひなみは間違えて洗面所ではなくリビングに来てしまった。そこには朝食の準備をしている綴がいて、ひなみに気づいて挨拶をしたが、ひなみはいまだポヤポヤしていてジーっと綴を見るだけ。
「え?ちょ、大丈夫?もう少し寝ててもいいんだぞ?」
「おはよう・・・ございます・・・大丈夫・・・です・・・」
「ええ、ほ、ほんとに大丈夫か?ほとんど目閉じてるぞ・・・なんでこんな早起きなんだよ」
「中学の・・・寮が・・・」
「ああ、寮生活だったんだっけ・・・とりあえず、顔洗って来い、少しは目も覚めるだろ」
「うん・・・」
そう言って目をこすりながら洗面所に向かう姿を見て、綴は実家の弟たちを思い出していた。
(なんか・・・新しく妹ができた気分)
「顔、洗ってきました・・・」
「はは、顔洗ってきたのにまだポヤポヤしてんなー」
「準備、手伝います・・・」
「ありがとな、じゃあ・・・そこにおいてある皿ならべてもらっていいか」
こくりとうなずいて手伝いを始めた。しかし、朝は思ったより仕事が少なく、すぐに手持無沙汰になってしまった。
「あの、皆木さん、私、玄関の掃除してきます」
「おお、わかった、ありがとな」
ひなみはそそくさと玄関に向かい、比較的広い玄関ホールと外の門前を黙々と掃除した。
(本当にいろんな人がいるんだなあ・・・)
二十人以上が住んでいるため、玄関に靴がたくさん並んでいる光景は壮観だ。使い古されたスニーカーから学生のローファー、社会人たちの高そうな革靴まで様々な靴が並んでいるのを見て思った。
(こんなに何もかも違う人たちの集まりなのに、仲がいい、まるで家族みたいな・・・)
天音では、特待生以外は演奏も生活も周りと少し違うだけですぐ怒られた。特にひなみは教師たちから目をつけられていたし、ほかの生徒たちのストレスのはけ口となっていたためそれが顕著だった。
(私は、この中に入っていけるんだろうか・・・)
ふとそんな考えが頭をよぎったがすぐ気を取り直して箒を握りなおす。多分、学生組のものであろうあちらこちらに脱がれている靴をそろえなおしながら、さっさと掃除を終わらせて、ちょうど見つけた新聞を手にリビングに戻った。
(お姉ちゃん、寝てる・・・顔、洗おう・・・)
寮に空き部屋がなかったため部屋割りはいづみとひなみは同室となっていた。寝ぼけながらも着替えを済ませ洗面所へ向かう。
「あれ?おはよう、ひなみちゃん、はやいな」
ポーっとていたためかひなみは間違えて洗面所ではなくリビングに来てしまった。そこには朝食の準備をしている綴がいて、ひなみに気づいて挨拶をしたが、ひなみはいまだポヤポヤしていてジーっと綴を見るだけ。
「え?ちょ、大丈夫?もう少し寝ててもいいんだぞ?」
「おはよう・・・ございます・・・大丈夫・・・です・・・」
「ええ、ほ、ほんとに大丈夫か?ほとんど目閉じてるぞ・・・なんでこんな早起きなんだよ」
「中学の・・・寮が・・・」
「ああ、寮生活だったんだっけ・・・とりあえず、顔洗って来い、少しは目も覚めるだろ」
「うん・・・」
そう言って目をこすりながら洗面所に向かう姿を見て、綴は実家の弟たちを思い出していた。
(なんか・・・新しく妹ができた気分)
「顔、洗ってきました・・・」
「はは、顔洗ってきたのにまだポヤポヤしてんなー」
「準備、手伝います・・・」
「ありがとな、じゃあ・・・そこにおいてある皿ならべてもらっていいか」
こくりとうなずいて手伝いを始めた。しかし、朝は思ったより仕事が少なく、すぐに手持無沙汰になってしまった。
「あの、皆木さん、私、玄関の掃除してきます」
「おお、わかった、ありがとな」
ひなみはそそくさと玄関に向かい、比較的広い玄関ホールと外の門前を黙々と掃除した。
(本当にいろんな人がいるんだなあ・・・)
二十人以上が住んでいるため、玄関に靴がたくさん並んでいる光景は壮観だ。使い古されたスニーカーから学生のローファー、社会人たちの高そうな革靴まで様々な靴が並んでいるのを見て思った。
(こんなに何もかも違う人たちの集まりなのに、仲がいい、まるで家族みたいな・・・)
天音では、特待生以外は演奏も生活も周りと少し違うだけですぐ怒られた。特にひなみは教師たちから目をつけられていたし、ほかの生徒たちのストレスのはけ口となっていたためそれが顕著だった。
(私は、この中に入っていけるんだろうか・・・)
ふとそんな考えが頭をよぎったがすぐ気を取り直して箒を握りなおす。多分、学生組のものであろうあちらこちらに脱がれている靴をそろえなおしながら、さっさと掃除を終わらせて、ちょうど見つけた新聞を手にリビングに戻った。