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貴女のお名前は?
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そのまま何事もなかったかのように教卓に立ち授業をする玉藻に、そんな玉藻を見て険しい表情を浮かべる鵺野を横目に見やった夢子はクツリと喉を震わせた。
「これからどうするつもりじゃ鳴介。彼奴は今までの妖怪とは違い、手強いぞ」
なんと言っても妖狐じゃからなぁ、と声を顰めクツクツと喉を震わせた夢子に、どこか今の状況を楽しむふうななを見やった鵺野はその眉間の皺を濃くさせると玉藻へと視線を戻した。
「どうするもこうするも……何考えてんだ玉藻のヤツ……。まさか妖怪のくせに本気で教職取る気じゃ……」
そう言ってムムム…と眉を顰めた鵺野に、阿呆じゃのぉ…と溜息を吐きだした夢子はでは、とひときは大きく教室に響いた声にふと玉藻へと視線を戻した。
「そこで楽しそうにお話をしている夢子ちゃんに解いてもらおうか」
出来ますか?とニコッと笑みを浮かべ黒板をさした玉藻に、目ざとい…と小さく眉を顰めた夢子はニコニコと笑みを湛える玉藻を見やるとほら行きなよー!なんて声をかけてくる美樹を一瞥して仕方なしにイスから立ち上がった。
「間違えるなよ優等生!」
「そういうプレッシャーやめてよぬ~べ~先生」
先程の仕返しなんだろうそう言ってハハッ!と笑った鵺野に、クソッ、と小さく悪態をついた夢子はチョークを手に取るとスラスラと数式を解いていく。
まったく悩むこともせず書きあげた答えに、おぉ!と上がる歓声。
それに何千年生きてると思ってるんだ、と小さく溜息を吐きだした夢子はポン、と撫でられた頭にふと側に立つ玉藻を見上げた。
「ハイ、よくできました」
「え、えぇ……」
そう言ってクシャクシャ、と撫でられた頭と、笑みを浮かべる玉藻を見やった夢子は引きつり笑いを浮かべるとそそくさと教壇から降り席へと戻った。
「いやぁ、流石俺の自慢の生徒!」
完璧だなー、と玉藻のマネをするようにクシャクシャと頭を撫でた鵺野に、そんな彼を振り返った夢子は目にもとまらぬ速さでそんな鵺野の鳩尾を殴りつけるとそれはそれはにこやかに笑みを浮かべたのだった。