夢小説内でのお名前の変更設定
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貴女のお名前は?
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暫くして始まった『エンジェル様』に、ふとその場の空気が少しだけ異質なものに変わったことを感じ取った夢子は面倒臭いのぉ…と溜息を吐きだすと10円玉へと視線を落とした。
ススス…と勝手に動く10円玉にじゃぁ次はぁ、と次の質問を考え始めた美樹に、その『エンジェル様』を本当に信じているんだろう凄い!や怖ーい!と声を上げる郷子達を見やった夢子はモヤモヤと10円玉に取り憑くはぐれ稲荷をチラリと見やると小さく溜息を吐きだした。
「えー、では夢野夢子と結ばれるであろう男性の名を教え「ちょ、ちょっと美樹……!!」」
そう言って楽しげに10円玉に視線を落とした美樹に、咄嗟にそんな美樹の口を手で塞いだ郷子は美樹の後ろで傍観を決め込む夢子をチラリと伺い見た。
それにエンジェル様にも飽きたのか欠伸を漏らしていた夢子はパチリ、と目を瞬かせるとそんな郷子達を見て10円玉へ視線を落とすとふ、とその口元に弧を描いた。
「そうね、もしエンジェル様が本当にいるのなら私の運命の相手が誰か…………教えてくれますか?」
そう言ってねぇ、エンジェル様?と微笑を浮かべた夢子に、まさかあの夢子が自らそんな事を言うとは思っていなかったんだろう、目を瞬かせていた郷子はススス…と動きだした10円玉に手元へと視線を落とした。
何故か『ぬ』『え』『の』の文字を辿る10円玉に、小さく眉を顰めた郷子はグググッ、と指に力を入れるとその10円玉を『た』『ま』『も』へと移動させる。
「あーら、郷子?神の意志に逆らったらいけませんよ?」
「あーらなんのことかしら!これは神様が動かしてるのよ!」
そう良いながら『ぬ』と『た』を行き来する10円玉に、二人の勢いに負け弾き飛ばされるクラスメートを見やった夢子はやれやれ、と溜息を吐きだすとオロオロし始めたはぐれ稲荷をチラリと見やった。
さて、そろそろ還してやろうか。と小さな霊水晶を取り出した夢子はいい加減にしなさいよ!と声を上げた美樹と郷子にパチクリ、と目を瞬かせた。
「何がエンジェル様よ!アンタがワザと動かしてるんでしょ!?」
「何言ってんのよ!神の言葉よ神の!!」
そう言って10円玉を引きずって教室を飛び出して行ってしまった二人に、ポカン…とそんな二人を見ていた夢子はあ…、と思い出したように声を漏らすと机の上に残された紙へと視線を落とした。
「あの阿呆共……ちゃんと終わらせなんだな」
遠くの方で聞こえた鵺野のコラー!!という怒声に溜息を吐きだした夢子は、ねぇ…とかけられた声にその場に取り残されていたクラスメートへと視線を向けた。
「今のって……本当にエンジェル様がやったのかな?」
そう言って机の上に残された紙を見るクラスメートに、あぁ、と声を漏らした夢子は不安げな顔をするクラスメートを見やるとその紙を手に取りヒラリと振って見せた。
「あぁいうのは殆どが自己暗示でね、大抵は無意識のうちにその中の誰かが動かしてるの」
だから気にしないで、と笑った夢子はスパーン!!と開けられた教室の扉に、美樹と郷子の首根っこを掴んで現れた鵺野へと視線を向けた。
「くぉの馬鹿タレがー!!コックリサンは禁止のはずだぞ!!」
そう言ってゴンゴン!!と美樹と郷子の頭に拳骨を落とした鵺野はその場にいる夢子を見やるとその眉間の皺を濃くさせた。
何か言いたげに眉を顰める鵺野に、小さく肩をすくめてみせた夢子はすいません、と謝ると手にしていた紙を鵺野へと差し出した。
「言いだしっぺは美樹ちゃんです」
「ちょっと夢子ちゃん……!!」
酷い!!と批難の目を向ける美樹にまぁ許してやれ、とソッと鵺野に耳打ちをした夢子は小さく溜息を吐き出して美樹達に注意をする鵺野をなんとはなしに眺めた。
もうしません、今度やるまでは!と言って帰って行く美樹達に全然反省しとらんのぉ、と苦笑を漏らしていた夢子は自分をクルリ、と振り返った鵺野に笑みを浮かべてみせた。
「なんで夢子さんが居てアイツ等にこっくりをやらせたんですか!」
「子供というのは何を言うても聞かんときもあるじゃろて、じゃったら一度痛い目をみておいたほうが今後のためじゃ」
降りてきたぞ、狐狗狸が。と至極楽しげに笑みを浮かべた夢子はちゃんと祓ってくれましたか?と眉を顰めた鵺野を見やるとあぁ…、と少しバツが悪そうにそんな鵺野から視線を逸らした。
「まぁ……『あの程度』の低級霊はさして力もないから心配ないじゃろ」
「……………祓うの忘れたんですね?」
「阿呆を抜かすな!祓うタイミングで郷子達のヤツ等が教室を飛び出して行ってしもうたんじゃ!」
妾のせいではない!と非難を目を向ける鵺野に声を上げた夢子は学校を後にする美樹達を見やるとさて、とカバンを手にイスから立ち上がった。
「帰るぞ鳴介。美樹達には万が一のために妾の管を付けてある。何かあればすぐに駆けつければ良い」
そう言って歩き出した夢子に、困ったように苦笑を洩らした鵺野はそんな夢子の頭を撫でつけると夢子と共に教室を後にした。