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ソレに小さく口元に微笑を浮かべたその女性は頭に被せていた羽衣に袖を通すと崩れ落ちた鵺野を一瞥して玉藻へと視線を戻した。
「これ以上騒ぎを起こしても、そちとて面倒なだけじゃろうて」
ほれ、帰った帰った。と手を振った女性に、その眉間の皺を濃くさせた玉藻は此方へとやってくる生徒を視界に収めると開きかけた口を閉じその女性を一瞥すると木の上へと飛び乗った。
「ココは一旦引きましょう。続きはまた今度。アディオス!鵺野先生!!」
「待て!!まだ決着が……うっ」
そう言ってその場から姿を消した玉藻に、やれやれ、と一つ息を吐きだした女性は傷口を押さえ蹲る鵺野を振り返るとカラン、と下駄を鳴らし鵺野の前へと膝を折った。
「また手酷くやられたのぉ」
「ハハ……すいません、夢子さん」
ホレ、治してやるから見せてみぃ、とその背に手をあてがった女性は、苦笑を洩らす鵺野を見やると小さく溜息を吐きだした。
「やっぱ来てくれると思ってたぜ夢子さん!」
「ぬ~べ~の事になると放っておけないもんね!」
そう言っていやぁ、良かった良かった!と笑う広と郷子を横目に見やった『夢子』は呆れたように溜息を吐きだすと傷の癒えていく鵺野の背へと視線を落とした。
「妾とて今回の介入は不本意じゃ。出来れば同胞に妾が生きていることは知られたくなかったが……」
まぁ仕方ない。と声を漏らした夢子は綺麗さっぱり治った背中の傷にポン!と鵺野の背を叩くと立ち上がり羽衣をバサリ、と翻した。
途端にその姿を子共のソレへと変えた『夢子』に、ぬ~べ~クラスに居るあの『夢野夢子』へと姿を変えた目の前の女性を見やった郷子達はいつ見ても凄い…と感嘆の声を漏らした。
「兎に角鳴介、あの『玉藻京介』には十分気をつけることじゃ。今回はたまたま妾が居たから良かったものの、毎回手を貸してやるわけではないからのぉ」
そう言って疲れた…と歩き出してしまった夢子に、その背を困ったように見ていた鵺野は腕に抱きついてきた郷子と広を見やると苦笑を洩らした。
「大丈夫よ!夢子さん口ではあぁ言うけど、ぬ~べ~のことホントに大事に思ってるんだから!」
「そーそー!アレであの玉藻と同じ妖怪だってんだから勿体無いよなー!」
ホントの姿はすげー美人なのに!と声を弾ませた広に、ちょっと広?!!と痴話喧嘩を始めた二人を見やった鵺野はそうだな、と笑みを零すとグランドへと消えていく夢子の後ろ姿を見送った。
業火の炎と羽衣狐
「これ以上騒ぎを起こしても、そちとて面倒なだけじゃろうて」
ほれ、帰った帰った。と手を振った女性に、その眉間の皺を濃くさせた玉藻は此方へとやってくる生徒を視界に収めると開きかけた口を閉じその女性を一瞥すると木の上へと飛び乗った。
「ココは一旦引きましょう。続きはまた今度。アディオス!鵺野先生!!」
「待て!!まだ決着が……うっ」
そう言ってその場から姿を消した玉藻に、やれやれ、と一つ息を吐きだした女性は傷口を押さえ蹲る鵺野を振り返るとカラン、と下駄を鳴らし鵺野の前へと膝を折った。
「また手酷くやられたのぉ」
「ハハ……すいません、夢子さん」
ホレ、治してやるから見せてみぃ、とその背に手をあてがった女性は、苦笑を洩らす鵺野を見やると小さく溜息を吐きだした。
「やっぱ来てくれると思ってたぜ夢子さん!」
「ぬ~べ~の事になると放っておけないもんね!」
そう言っていやぁ、良かった良かった!と笑う広と郷子を横目に見やった『夢子』は呆れたように溜息を吐きだすと傷の癒えていく鵺野の背へと視線を落とした。
「妾とて今回の介入は不本意じゃ。出来れば同胞に妾が生きていることは知られたくなかったが……」
まぁ仕方ない。と声を漏らした夢子は綺麗さっぱり治った背中の傷にポン!と鵺野の背を叩くと立ち上がり羽衣をバサリ、と翻した。
途端にその姿を子共のソレへと変えた『夢子』に、ぬ~べ~クラスに居るあの『夢野夢子』へと姿を変えた目の前の女性を見やった郷子達はいつ見ても凄い…と感嘆の声を漏らした。
「兎に角鳴介、あの『玉藻京介』には十分気をつけることじゃ。今回はたまたま妾が居たから良かったものの、毎回手を貸してやるわけではないからのぉ」
そう言って疲れた…と歩き出してしまった夢子に、その背を困ったように見ていた鵺野は腕に抱きついてきた郷子と広を見やると苦笑を洩らした。
「大丈夫よ!夢子さん口ではあぁ言うけど、ぬ~べ~のことホントに大事に思ってるんだから!」
「そーそー!アレであの玉藻と同じ妖怪だってんだから勿体無いよなー!」
ホントの姿はすげー美人なのに!と声を弾ませた広に、ちょっと広?!!と痴話喧嘩を始めた二人を見やった鵺野はそうだな、と笑みを零すとグランドへと消えていく夢子の後ろ姿を見送った。
業火の炎と羽衣狐