序
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「留守番……ですか」
数日後に控えた東京校との交流会。
三年生までしか出られないため、私は今年までなのだがどうやら出番がないらしい。
「どちらかと言うと非番ね」
働きすぎよアンタ、と歌姫先生に溜息をつかれた。
そうなこと言われたって、ついこの間まで繁忙期だったじゃないですか。
「納得がいかん」
「いや伊都ちゃん働きすぎだって」
件の交流会に向けて特訓中の桃ちゃんに愚痴を零す。
なんでも皆、出来るだけ週一は休むように心がけていたとか何とか。
休めるなら私だって休みたかったけど、わんこそばの様に任務はやってくる。
私が不器用なのか皆が器用なのか。
「でも新幹線の座席は伊都ちゃんの分も取ってあるらしいよ」
原宿とか渋谷とかで洋服でも買ってきたら、と言い残して彼女は特訓に戻る。
洋服か……確かに最近買ってないな。
今だって制服のままだし、他に着るものと言えば部屋着。
……花のJKとして不味い気がしなくもない。
「はぁ…………」
「随分と大きな溜息だな」
「……別に」
入れ替わりでやってきたのは加茂くん。
傍にあった、超がつくほどシンプルなタオルを投げ渡す。
流石に特訓中はあの制服を脱いで、ジャージを着ていた。
こう見ると何処にでもいる男子高生__いや髪型がアウト。
どうやってセットしてるんだろう、あれ。
「行かないのか、交流会」
「ついて行くけど、出させてもらえないの」
働きすぎだって、と伝える。
確かにな、と返事。
京都校一真面目な加茂くんに言われてしまったからには、もう認めざるを得ない。
JKらしくショッピングでもしてはしゃいでくるか。
秋服の中にワンピースは持ってないはず。
カーディガンに合わせやすい黒色で……これじゃ制服と似たり寄ったりだな。
だったら別の____あれ?
「私、普段何色着てた?」
ファッションに無頓着な加茂くんにボヤいても意味が無いと知ってはいるが、口が勝手に動いてしまう。
そして、隣から予想外が聴こえてきた。
「春頃に来ていた、藤色のスカートは似合っていた」
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