オリジナル①
夢小説設定
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昼休み、先生に呼ばれた。
「宮坂、藤代さんに校内を案内してくれる? 教室ばっかじゃ退屈だろ」
まさかの抜擢にうろたえる私。
だが彼女――藤代 澪は私を見て小さく笑って「よろしくね」と言った。
その笑顔が、やっぱり綺麗すぎて、うまく「うん」と言えなかった気がする。
「ここが図書室。静かで本も多いよ。午後は陽が入って、結構好きな場所」
「あ、いいな……落ち着きそう」
「……うん」
廊下を歩く間、会話はぽつぽつだったけど、不思議と居心地は悪くなかった。
ちょっとだけ、心がふわふわする。
「こっちが美術室……あ!」
不注意で段差を踏み外しかけた私の体を、咄嗟に彼女が支えてくれた。
気づいたときには、私は彼女の腕の中。
顔が、近い。
「……大丈夫?」
「うん。ご、ごめん……ありがとう」
離れようとして、でもどちらも動けなくて、視線が一瞬絡んだ。
顔が熱くなる。鼓動がまた、あの朝みたいにうるさい。
「気をつけてね、案内役なんでしょ」
からかうような笑い方。でも優しい。
帰り道、偶然にも彼女と駅までの道が同じだった。
「駅前のマンション? 私もだけど」
「えっ、本当に?」
一緒に歩く帰り道は、不思議な時間だった。
まだお互いを知らないのに、妙に沈黙が心地よかった。
そして、マンションのエントランス。
エレベーターを降りた先で、私たちは同時に立ち止まった。
「……こっち?」
「うん……え、何番?」
「302」
「……私、303」
えっ。しばしの沈黙。
「運命……とか、信じる?」
冗談めかした声に、私は答えられなかった。
なぜだろう、胸が痛いくらいに跳ねていたから。
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