オリジナル①
夢小説設定
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月曜日の朝。
寝不足のまま制服を整え、玄関の扉を開けると――
「おはよう」
そこには、もう彼女が立っていた。
「わっ……!? え、は、はや……っ」
あまりの不意打ちに、変な声が出てしまう。
「ふふっ、びっくりしすぎ」
彼女はおかしそうに笑って、「一緒に行こう」と自然に言った。
昨日はあんなに近かったのに、今日はまだ何も触れてない。
それなのに、いや、それだからこそ、隣を歩くだけで心臓が跳ねる。
並んで歩く足音。時々、指先がふれてしまうたびに、鼓動が速くなるのが分かった。
手は繋がなかったけど―― むしろ、それが逆に意識させてくる。
***
学校に着くと、またいつも通りの日常が戻ってくる。 授業。先生の声。ノートに走らせるペン先。隣の席の子の咳払い。全部。
でも、ふと視線を横に向けると、少しだけこちらを見ていた澪ちゃんと目が合った。
その瞬間、昨日のすべてが鮮やかに思い出されて、慌てて目を逸らしてしまう。
***
お昼休み。
いつも一緒にお弁当を食べている美羽が、
「部活の打ち合わせでちょっと行ってくるね」と言い残して席を立ってしまった。
「そっか……今日は一人、か」
お弁当箱を開けかけて、ふと寂しさがこみ上げる。
その時、ふいに誰かが肩を叩いた。
「え?」
振り向くと、そこに澪ちゃんがいた。
「一緒に食べよ。屋上で」
そのまま手を引かれるままに昇った階段。
屋上は普段、立ち入り禁止のはずだったけれど、今日はなぜか鍵が開いていた。
「……あれ? ここって、普通入れないよね?」
「先生に言って許可もらってる。静かで、風も気持ちいいし」
そう言って笑う彼女は、どこか誇らしげで。
屋上の片隅、ちょっとしたベンチに2人で腰を下ろす。
眼下にはグラウンドと、少し先に広がる街並み。
空は少し曇っていたけど、私は心が晴れているのを感じた。
澪ちゃんはお弁当を広げると、迷いもなく箸を動かし始めた。
「……その卵焼き、美味しそうだね」
澪ちゃんがこちらを見て、ふわっと笑った。
「え? あ、うん、ちょっと甘めだけど……よかったら食べる?」
「食べさせてよ」
「……えっ?」
一瞬、意味がわからなかったけど、彼女の目は冗談じゃなかった。
「……しょ、しょうがないなぁ」
そう言いながら、ドキドキの手で卵焼きを箸に挟み、澪ちゃんの方に差し出す。
「……あーん」
「うん。……あーん」
ぱく、と小さく口を開けて食べる彼女。
ほんの一瞬だけ、私の手が小さく震える。
「……美味しい。ほんとに」
満足そうに頷く彼女に、私は嬉しくてたまらなかった。
だけど――
次の瞬間、ふとある事実に気づいてしまう。
(……あ、これって、間接キスじゃ……!?)
じわじわと顔に熱が昇っていくのが分かる。
さっきまでの嬉しさが、一気に恥ずかしさに変わっていった。
「どしたの? 顔赤いよ」
「な、なにもっ、ないっ!!」
慌てて顔を逸らすと、彼女はまたおかしそうに笑っていた。
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