Unbelievable girl
name change
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出会った頃から圧倒的オーラ―にあの頃の俺たちは
自分たちに持ちえないモノを持つ彼女に憧れてしまったのは必然だったのかも知れない。
2012年5月3日(Fukazawa side)
その日、滝沢くんに公演前に呼び出された俺たち6人は準備を済ませて滝沢くんの楽屋に向かう。いつものように公演前のミーティングなのかと思っていた俺らは、楽屋に入ると驚いた。滝沢くんの隣には、事務所に入所したら一度は聞く噂の彼女がいたからだ。なぜ、噂の彼女なのかと言うと、彼女はジャニーさんが懇願してもソロデビューはせずに自分のファンの為と公言して2年ほど姿を晦ませて根負けしたジャニーさんの負けと言うことで戻ってきたと同時に元々の才能をさらに磨きあげて、アンチをファンにすると言う驚きの実力者である。
滝「お前たちとりあえず座って。」
『”完成”されてるじゃん。』
滝沢くんの言葉に彼女と滝沢くんと向き合うように座る。座り終えると彼女は俺ら全員の顔を見てからそう一言。前身のグループを失った俺らを「完成」と評した彼女の言葉に動揺しながらも滝沢くんが彼女の頭を軽く叩く様は、まるで妹を叱る兄のような気がして俺らとは違う意味で滝沢くんと彼女は仲がいいのかと見せつけられた気がして少しだけ居心地が悪い。
滝「紗雪から見てなんでその評価なの?」
『だって入ってきた時から見てたけど、みんなそれぞれほかに負けないモノがあるじゃん。何かは言わないけど。そもそもジャニーさんがなんであの2人と組ませたのかわかんない。毛色全然違うじゃん。』
滝「グループとして大成すると思う?」
『ねえ、これなんの試練?私、彼らと初対面だし。彼らからすれば、得たいの知れない「女」に評価されるの嫌だと思うけど。』
滝「ジャニーさんから聞いたよ。ジュニアのユニットの印象答えるの最近よくやらせてるって」
『はあ。・・・正直言うけど、彼らは大成すると思う。でも、今すぐとかそんな不確定な事はわからないし、私にはないモノで戦う彼らに敬意を示すならこうやって騙して私に会わせる時間を彼らの為に色々教えるのは滝沢くんの仕事じゃん?』
俺らの顔を真っすぐ見つめながら淡々と言葉を紡ぐ彼女の姿に俺らは、強すぎるその瞳の強さに後退りそうになるけど。言葉のひとつひとつは彼女なりの優しさが含まれていて、聞いていて少しだけ心地いい。彼女に全面的に叱られている滝沢くんには悪いけど。彼女は思っていた以上に愛情深い人なのかも知れない、と感じた。
滝「こいつらと組むのはあり?」
『え?ない。』
だからこそ、滝沢くんのその言葉にばっさりと拒絶した言葉に少しだけ傷ついたのは俺も含めてみんなだと思う。だって、みんなの表情を見ると少しだけ傷ついた顔で彼女を見ているから。その視線に気づいた彼女は困った顔で『私はソロで生きてくって決めたからごめんね』と俺らの目を真っすぐ見つめてそう言うものだから諦めるしかなかった。
滝「紗雪の事間近で見てどう思った?」
滝沢くんとのやり取りを済ませた彼女は『代役としてはちゃんとやるから』と俺らを気遣って楽屋を後にした彼女の背を見送り。滝沢くんはいつものミーティングをした後、俺と照と残してほかのメンバーを帰したと同時に聞かれた言葉。
深「不思議な人だと思いました。」
岩「俺は強い人、だと思いました。」
滝「なるほどね。」
俺と照の言葉に考え込む仕草をする滝沢くん。その間に照とアイコンタクトをして顔を見合わせる俺ら。
滝「紗雪はずっと一人でいることに”慣れすぎた”んだよね。それに、お前らの武器でもあるアクロをやらせて貰えないのもあって伸び悩んでるとも言ってた」
深「あんなに沢山仕事あるのに、ですか?」
滝「仕事を基本的にあの子は断らないからね。グループを組むって事に関しては絶対拒否だけどね。」
岩「・・・滝沢くんはなんで俺らと彼女を引き合わせたんですか?」
照の言葉に滝沢くんは少しだけ面食らった顔を見せた後、こう教えてくれたのだ、「お前らなら、あいつを・・・いい意味で導いてくれそうだと思ったから」と。その後、その滝沢くんのサプライズで俺ら6人は—Snow Manとして新たな一歩を踏み出したのだ。
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