「これ、受け取ってもらえますか?」
雨が降っていたあの日から、
数日が経った。
今日は晴れ。
空も街も、まるで何もなかったようにすっきりしている。
でも――
わたしの中には、
あの日の「傘」と、
それを差し出してくれたあの人の優しさが、
まだちゃんと残っていた。
(渡せるかな。……ちゃんと、笑って)
制服を着て、髪をまとめて、
手提げ袋の中には、
和菓子屋さんで選んだ小さな箱。
中には、黒糖羊羹と、ほうじ茶の干菓子。
それと、ちょっとだけ悩んで書いた小さなメモ。
「あの日の傘、ありがとうございました。
すごく助かりました。
甘いもので、すこしでもお疲れ癒せますように」
筆跡が震えていないか、
最後まで悩んだけど――入れた。
今のわたしにできる、目いっぱいの“ありがとう”を込めて。
数日が経った。
今日は晴れ。
空も街も、まるで何もなかったようにすっきりしている。
でも――
わたしの中には、
あの日の「傘」と、
それを差し出してくれたあの人の優しさが、
まだちゃんと残っていた。
(渡せるかな。……ちゃんと、笑って)
制服を着て、髪をまとめて、
手提げ袋の中には、
和菓子屋さんで選んだ小さな箱。
中には、黒糖羊羹と、ほうじ茶の干菓子。
それと、ちょっとだけ悩んで書いた小さなメモ。
「あの日の傘、ありがとうございました。
すごく助かりました。
甘いもので、すこしでもお疲れ癒せますように」
筆跡が震えていないか、
最後まで悩んだけど――入れた。
今のわたしにできる、目いっぱいの“ありがとう”を込めて。
