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主人公視点

「で、何を考えてるの?」

「実用的なものがいいのかなって思って、ハンカチとか……靴下とか?」

「ビジネスマンの選択肢みたいね」

「ですよね……。でも、あんまり重すぎると困らせちゃいそうで」

「じゃあ、“ちょっとした甘いもの”は? 山崎くん、甘党でしょ」

「あっ……そうだ。あの人、前にあんぱん食べてました」

「それなら、
かわいくて手頃なお菓子とかいいんじゃない?
たとえば、和菓子屋の羊羹にちっちゃい手紙添えるとか」

「て、手紙……」

「“この間はありがとうございました。雨の日、助かりました”って。
それだけでも、ちゃんと伝わるよ?」

たしかに。
わたしも、逆の立場ならうれしい。

甘いものと、手紙。
飾り気はないけれど、ちゃんと気持ちがこもる組み合わせ。

「……うん、それにします。
羊羹か、干菓子か、ちょっと和風で、山崎さんが疲れたときに食べられるやつ」

「ふふっ、それもう立派な“好きバレ”セットよ?」

「え、えええ……」

お妙さんのからかうような笑いに、
わたしは顔を覆った。
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