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山崎退視点 「もう寝るだけの夜に、君の文字が見たくなった」

紙をたたんで、もう一度そっと引き出しに戻す。

(……次、会ったとき)

何を話そう。
何を渡そう。
どう、伝えよう。

そう考えるだけで、
少しだけ心があたたかくなる。

たった一枚の手紙に、
こうして夜中に心を揺らされている自分を
ちょっとだけ、笑いたくなるくらいに。

そしてようやく、ベッドに戻る。

今度は眠れそうだった。

だって、
今夜の枕元には――
彼女の文字の温度が、まだ残っていたから。
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