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「お弁当ひとつで、今日が特別な日に変わったんです」

おまけ

「……ただいま」

玄関のドアを開けた瞬間、ほのかに香るごはんの匂い。
靴を脱いでリビングに入ると、
ソファに座ってテレビを見ていたあなたが、ぱっと顔を上げてくれる。

「おかえり、山崎さん。今日もお疲れさま」

その笑顔を見た瞬間、
昼間からずっと胸の奥にあった“ありがとう”が、喉の奥でふるえて出てきそうになった。

「……ただいま。えっと、あの、さっきは……」

「うん?」

「その……昼に届けてくれたお弁当、すごく嬉しかったです。
あれがなかったら、たぶん午後、持たなかった……」

「よかった。ちょっと心配だったんだ」

「いや、もう、ほんとに……」

ソファの隣に腰を下ろして、
あなたの横顔を見つめる。

照れくさくて目を逸らしたくなるのに、
今日はちゃんと見ておきたかった。
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