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山田コーチに弟子入りし、三年目になったところである選手のサポート役をまかされた。

「、、、宇野昌磨です。」

サポート講習の後に田中コーチに突然連れられてスケートリンクにきた。

私も彼も初対面でなんのために顔を合わせたかわからずあたふたとしていたら、彼はきょろきょろとしながら簡単に自己紹介をしてきた。

「私は、秦野あのです。中京大学のスポーツ健康学科専攻しています。はじめまして、、」

中京大学という単語をきいたとたん、あぁ〜!っと険しい表情だったのがぱぁっと明るくなったのをみて、中京大学を知っているんだなと共通点があることにホッとした

田中コーチは急に人と合わせるフレンドリーな性格だからか、ときどきこうゆうどぎまぎする場面がある。

私の性格は田中コーチとは真反対で人見知りである、こういう場面だとても苦手だ。

きっと、彼の落ち着かないそぶりを見て彼も人見知りであるだろうと確信した。


「えっと、、、僕、もう練習終わったので家帰りたいんですけど大丈夫ですか?」

「また〜〜!家帰っても寝るかゲームするかなんだから、こうやって私が話し相手をつれてきたんじゃない!秦野は私のとこで三年ぐらいサポーターの補佐をしてきたから昌磨のこと見てもらおうと思ったんだよ」

待って、私はそんなこと聞いてないと思い勝手に話をすすめていく田中コーチをガン見した。三年間田中コーチの下で指導を頂いてもらっていたがそれはいつでも突然だった、

ロンドンに遠征にいくから荷物をまとめろだとか、他の大学で講義するからついてこいだとか有難いことだが、私のペースではないことは確かだ。

彼もとてもめんどくさそうだし私はすぐにでも寮に帰って溜まっている洗濯物を洗濯機にかけたい気持ちだった。

「そこで、急だけど東京オリンピックまで私の補佐として昌磨のサポーター役をさせるから、今日は帰らないで、二人で面談をしなさい」

私は驚いた

「えっ、、それは。何も話聞いてないですし、まだメダル候補の補佐役だなんて私、、私にできないですよ、」

「彼女もそうゆってるし、僕は僕でやるコーチもいるから、別にサポーターなんて必要ないですよ」

まだ大学三年生である私には荷が重すぎる話だった、就職を控えていることで将来のことで焦りはあったが、突然の任務の方がもっと焦る、どうしてこうもいつも突然なのか、驚きより怒りが湧いてくる
私の最初から諦めてる発言に、彼も私になんか興味なさそうに帰りたそうにしている
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