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ハーツラビュル篇

夢主の設定

夢主の設定
夢主達の設定です。
監督生
リドル夢主♀
エペル夢主♀
シルバー夢主♀
エース夢主♀

入学式の次の日。アリスはナイトレイブンカレッジの制服に身を包んでいた。

「短いスカートを履くのなんて初めてだわ。こんな感じでいいのかしら?」

独り言を言いながら鏡の前でネクタイを結ぼうとしている。だが中々上手くいかない。何度も結び直しながら、刻々と時間は過ぎていく。

「ああもう……ネクタイを結ぶ練習くらいしてくれば良かったわ」

そう呟いた時、ドアがノックされた。

アリス?まだいるのかい?そろそろ寮から出ないと遅刻をしてしまうよ」
「リドル……寮長!」

十二年間、"学校に通ったことのない"アリスを心配してリドルがアリスの様子を伺いにきたのだ。

アリスはすぐにドアを開け、リドルに助けを求めた。

「あの、ネクタイを結ぶことが出来なくて困っていたんです」
「……そうなのかい?じゃあボクが教えてあげよう。部屋に入っても?」
「はい、寮長。お願いします」

リドルが教えてくれる、と知って安心したアリスは自分の部屋のドアを開けて、リドルを招き入れた。

「! アリス、その格好は……」
「? 学校の制服ですけど……」

リドルは今までドレスのような露出の少ない格好しか見たことがなかった為、アリスの制服姿に驚いた。そして、こう言った。

「……スカートが短すぎる」

アリスの制服のスカートは短く、足は黒のニーハイソックスに包まれていた。

「短いスカートって履いたことがないから新鮮です。それにこんな長い靴下があるなんて知りませんでした」

アリスはリドルの言葉に、頓珍漢な返事をする。リドルが何を言いたいのか分かっていないのだ。

「そんなに短いスカートだと、…………」

リドルは言いたいことを言うべきか躊躇した。放置でもいいかもしれない。でもこれでは風紀が乱れるのではないか、等頭の中で葛藤した後、こう言った。

「……何かの拍子で、下着が見えてしまうよ。寮内、いや学園の風紀が……」
「ご心配なく!この下には下着を隠すスパッツとやらを履いておりますので!」

アリスは自分の薄い胸を拳で叩きながらそう言った。しかしリドルは「そんな格好をさせる学園側にも問題があるけれど、うちの学園は割と制服については自由なところもあるし……」と小声でぶつぶつ言っている。

「あのー。リドル寮長?」
「! 何でもないよ。ネクタイが結べないんだね?」

リドルの様子を不思議に思ったアリスが声をかけた。アリスの声で我に帰ったリドルはぶつぶつと言うことをやめ、本題に入った。ネクタイのことを言われたアリスは、短い眉を下げ、俯きながら答えた。

「はい。恥ずかしながら……」

そう言うと、リドルは「こんなこともできないのか」と少し溜め息をついたが、「アリスが育ってきた環境を考えるとそれは仕方がない」とも思った。

「まぁキミは今日が初登校だから仕方ない。でも明日からは自分で結べるように練習すること」
「はい、寮長」

そう言われて、しょんぼりとするアリス。リドルはアリスのブラウスにかかっているネクタイを手に取り、ネクタイを結び始めた。

アリス。よく見ておくんだよ」

そう言ってアリスの前で屈んで、丁寧に、アリスに分かるようにゆっくりと結び始めた。アリスはリドルの頭越しに鏡を見て、どう結ぶのかをしっかりと見る。リドルの大きくて細い手が、アリスのネクタイを綺麗にリボンの形に整えた。

「これならキミでも簡単にできるだろう?」

そう言うとアリスは心の中で「流石リドルだわ」と思いながら「はい、ありがとうございます。寮長」言った。

「ところでアリス、一限目は?」

ネクタイを整えたところで、リドルは話題を変えた。アリスはそれに「大講堂でオリエンテーションがあります」と答えた。するとリドルは一つ不安を抱いた。

アリス……大講堂まで一人でいけるのかい?」
「はい!入学案内についていた学園内の地図は頭の中に入っているので!」

アリスは自信満々に答えた。入学案内に学園内の地図が載っていて、それを入学式前に頭に叩き込んだからだ。

しかし、リドルはその返事にもっと不安を覚えた。リドルは、アリスがかなりの方向音痴であることを知っているからだ。ハーツラビュル寮所属の飛び級入学生が初日から道に迷って遅刻だなんて、ハーツラビュル寮に傷がつくし、「飛び級生」のアリス自身も周りに示しがつかない。そう思ったリドルは「分かった。くれぐれも迷わないように」とだけ言って一旦アリスの部屋を出た。そして、アリスが学園へ登校する時にこっそりと後ろをついて行こう、と決めた。

リドルが出て行ったあと、もう一度髪を整えて、必要な物を持って部屋を出た。そして、左に曲がり、寮を出ようとしたところで、アリスの後ろからリドルが声をかけた。

「……キミは何処に行こうとしているんだい……?」

リドルは「やっぱり。ボクの予想通りだ」と思った。アリスは早速道を間違えている。

「学園です」

アリスははっきりと答えた。だが、アリスは間違ったことを言っている。

「そっちの道は学園へ向かう道じゃない。部屋を出てから右に向かうんだよ」
「えっ?!すみません!」

アリスは慌ててリドルに頭を下げて謝る。「しまった、早速間違ってしまった。でも地図は頭の中に入っているはずなのに、何故?!」と頭の中で慌てていると、リドルがこう言う。

「地図が頭の中に入っているだけじゃ駄目なんだよ。地図をきちんと読めていないと意味がない。学園内は広いし、それにキミは方向音痴だ。このままじゃ迷子になることが目に見えている。今日はボクが一限目の大講堂まで案内してあげるから、ついておいで」

そう言って、リドルはアリスの前を歩き始めた。アリスは「すみません」と謝りながらその後ろをついて行った。

リドルの半歩後ろを歩くようして、アリスはリドルの後を着いていった。二人で歩きながら、リドルは「今日は特別だからね、明日からは一人で道を間違えずに登校出来るようにこの道を覚えておくこと」とアリスに教えた。それを聞いて、アリスも必死に道を覚えようとしながら後を着いていった。

そして大講堂についた。大講堂には、アリスと同じく新入生が沢山いた。アリスがその人の多さに圧倒されていた。

アリス。ここにいる全員がアリスと同じ一年生だ。だからしっかり顔を覚えておくように。特に同じクラスになっている生徒の顔はね。……授業が同じになるだろうから、移動教室の時はクラスメイトの後ろをついていくといい。だったら迷うことはないだろう。じゃあ、ボクは自分の教室に行くから、これで」
「! ありがとうございます、リドル寮長!」

アリスがリドルにお礼を言うと、リドルはスタスタと自分の教室へ向かっていった。アリスは「やっぱりリドルは優しいな」と思いながら大講堂へ入っていった。
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