小説書いてみませんか企画 みのむし様より
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何てことのない日は、突然終わるものだ。というのも、急に堕ちてきたUFOから、宇宙人が出てきたのだ。
「カマキリ星人、無事地球に不時着ー」
「俺はキッタロカ星から来たカマキリ星人だーーっ!! 人間食って地球に住むのだーーっ!!」
そう言って、宇宙人ーカマキリ星人はスパスパと建物や車を斬っていく。派手に暴れまわった後で、カマキリ星人はニタニタと笑みを浮かべた。
「さー、どいつから食ってやるか…お」
ふと、カマキリ星人と目が合う。逃げようとした足は動かない。そのまますとん、とへたれてしまった。
「よぉーし、この子に決めた。カワイイ子もいいけど、この子もまあまあ美味そうだ!」
カマキリ星人の鎌が、両肩にかかる。私の人生、これで終わりかと思ったそのときだった。鈴の音のように、凛とした声が響き渡る。
「ラッキー!クッキー!歯磨きー! ラッキーマン、ただいま参上! その子の手を離しなさい!」
「げっ、ラッキーマンここまで来たか…!!」
現れたのは、ツインテールの黒髪にワッペンの着けたサンバイザー。白い手袋を身に付け、黄色いジャケットから見える、赤いノースリーブで大きく書かれた大吉の文字。そして、白いショートパンツとブーツに身を包んだ少女の姿だった。
カマキリ星人がぎりっと歯を食いしばるなか、少女ーラッキーマンが首をかしげる。
「……ってあれ? あなた、最初に倒されたはずじゃなかったっけ?」
「うぅ、だまれっ! 最強男爵様に救われたこの命……貴様への復讐に使わせてもらう!」
「え! あの男爵またなんかやったな!? わわわっ!」
ラッキーマンが戸惑っていれば、鎌が襲いかかる。ラッキーマンが素早く避けたのもあってか、勢い余って、自分の片腕をスパンと斬ってしまった。くるくると斬られた鎌は遠方に飛んでいく。
「あ、なんか自滅した! ラッキー!」
「ムキィイイ!! 片腕だけでも…む、待てよ、まさかこれ」
カマキリ星人が青ざめる。それは的中した。くるくると鎌が戻ってきて、自分の首をスパンと斬ったのだ。首だけになったカマキリ星人は叫ぶ。
「そんなぁあーーー!! まだリベンジも何もしてないのにぃいいいーーーー!!」
「あ、なんか勝手に倒れた! ラッキー!」
ドカァアアン、と派手に爆発して消滅してしまったカマキリ星人。
怒涛の展開に、ぽかんと呆気にとられていれば、ラッキーマンが手をさしのべた。
「キミ、大丈夫? 怪我はない?」
「…あ、ありがとう、ございます」
お礼をいって、立ち上がろうにも、腰が抜けてしまってるせいか、うまく立てない。と、そこへ、サラサラとなびく金髪と白いマント、そして胸にある天才の文字を刻んだ男がやってくる。
「鈴音! 無事か!」
「あ、天才! この子がうまく立てないみたいで…」
「そうか、早くここから安全な場所へうつさないとな。失礼するよ、レディ」
そう言ったとたん、ひょいと抱き上げられ、近くのベンチに座らせられる。先ほどまでの恐怖でガタガタと震えていれば、二人は顔を見合せて頷くと、ラッキーマンが優しく言った。
「大丈夫よ、怪人はやっつけたから。私たちがいるから、安心して」
「あぁ、何かあっても、私たちが守ってみせるさ」
その言葉に、少しだけ安心感を覚え、身体の震えがおさまる。私は二人に対してひたすら、お礼を言うことしかできなかったのだった。
(了)
「カマキリ星人、無事地球に不時着ー」
「俺はキッタロカ星から来たカマキリ星人だーーっ!! 人間食って地球に住むのだーーっ!!」
そう言って、宇宙人ーカマキリ星人はスパスパと建物や車を斬っていく。派手に暴れまわった後で、カマキリ星人はニタニタと笑みを浮かべた。
「さー、どいつから食ってやるか…お」
ふと、カマキリ星人と目が合う。逃げようとした足は動かない。そのまますとん、とへたれてしまった。
「よぉーし、この子に決めた。カワイイ子もいいけど、この子もまあまあ美味そうだ!」
カマキリ星人の鎌が、両肩にかかる。私の人生、これで終わりかと思ったそのときだった。鈴の音のように、凛とした声が響き渡る。
「ラッキー!クッキー!歯磨きー! ラッキーマン、ただいま参上! その子の手を離しなさい!」
「げっ、ラッキーマンここまで来たか…!!」
現れたのは、ツインテールの黒髪にワッペンの着けたサンバイザー。白い手袋を身に付け、黄色いジャケットから見える、赤いノースリーブで大きく書かれた大吉の文字。そして、白いショートパンツとブーツに身を包んだ少女の姿だった。
カマキリ星人がぎりっと歯を食いしばるなか、少女ーラッキーマンが首をかしげる。
「……ってあれ? あなた、最初に倒されたはずじゃなかったっけ?」
「うぅ、だまれっ! 最強男爵様に救われたこの命……貴様への復讐に使わせてもらう!」
「え! あの男爵またなんかやったな!? わわわっ!」
ラッキーマンが戸惑っていれば、鎌が襲いかかる。ラッキーマンが素早く避けたのもあってか、勢い余って、自分の片腕をスパンと斬ってしまった。くるくると斬られた鎌は遠方に飛んでいく。
「あ、なんか自滅した! ラッキー!」
「ムキィイイ!! 片腕だけでも…む、待てよ、まさかこれ」
カマキリ星人が青ざめる。それは的中した。くるくると鎌が戻ってきて、自分の首をスパンと斬ったのだ。首だけになったカマキリ星人は叫ぶ。
「そんなぁあーーー!! まだリベンジも何もしてないのにぃいいいーーーー!!」
「あ、なんか勝手に倒れた! ラッキー!」
ドカァアアン、と派手に爆発して消滅してしまったカマキリ星人。
怒涛の展開に、ぽかんと呆気にとられていれば、ラッキーマンが手をさしのべた。
「キミ、大丈夫? 怪我はない?」
「…あ、ありがとう、ございます」
お礼をいって、立ち上がろうにも、腰が抜けてしまってるせいか、うまく立てない。と、そこへ、サラサラとなびく金髪と白いマント、そして胸にある天才の文字を刻んだ男がやってくる。
「鈴音! 無事か!」
「あ、天才! この子がうまく立てないみたいで…」
「そうか、早くここから安全な場所へうつさないとな。失礼するよ、レディ」
そう言ったとたん、ひょいと抱き上げられ、近くのベンチに座らせられる。先ほどまでの恐怖でガタガタと震えていれば、二人は顔を見合せて頷くと、ラッキーマンが優しく言った。
「大丈夫よ、怪人はやっつけたから。私たちがいるから、安心して」
「あぁ、何かあっても、私たちが守ってみせるさ」
その言葉に、少しだけ安心感を覚え、身体の震えがおさまる。私は二人に対してひたすら、お礼を言うことしかできなかったのだった。
(了)