夏のお使いの巡り合わせ
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「また一緒に遊ぼうね……か。」
景奈はああ言っていたが、白夜は、もう、会えないのだろう。そう思っていた。
人間と妖怪で時間の流れが違うのもあるし、 白夜 は仲間や友達の居るもうひとつの世界と、肉親の居る妖魔界に行き来していることが多いため、こちらの方には気が向いた時か、今日のようなおつかいを頼まれたような時にしか来ない。
それに、景奈とは、いつどこで、また会おうねと約束した訳でも、いつもここに居るからねと言われた訳でもない。
この広い町の中、こんなにも人間で溢れている町の中で、白夜、そして、景奈とたまたま出会い、見つけられる可能性はごくごく低いものだろう。
そう、白夜は思っていたし、今日景奈と別れる時は「さようなら」を言う準備もしていた。
だが、その「さよなら」は、言えなかった……というより、言う暇も無かったのだが。
せっかくなら、もっと、ちゃんとお別れをしたかったのだが、景奈があまりにも風のように、そして「また明日!」とでも言うように去っていったものだから、本当にまた会えるようなそんな気もしていた。
「まったく……私ったら。」
そろそろ約束の時間だ。
店内の時計をもう一度ちらりと確認した後、白夜も、フラッペを一口飲んだ後、カップを掴み、そっと店の外へ出た。
白夜が景奈を思いながら、また会えるかもしれない。なんて思ったのを裏付けるように、二人がひょんなことから、度々再会するようになるのは…………また別のお話。
(完)
景奈はああ言っていたが、白夜は、もう、会えないのだろう。そう思っていた。
人間と妖怪で時間の流れが違うのもあるし、 白夜 は仲間や友達の居るもうひとつの世界と、肉親の居る妖魔界に行き来していることが多いため、こちらの方には気が向いた時か、今日のようなおつかいを頼まれたような時にしか来ない。
それに、景奈とは、いつどこで、また会おうねと約束した訳でも、いつもここに居るからねと言われた訳でもない。
この広い町の中、こんなにも人間で溢れている町の中で、白夜、そして、景奈とたまたま出会い、見つけられる可能性はごくごく低いものだろう。
そう、白夜は思っていたし、今日景奈と別れる時は「さようなら」を言う準備もしていた。
だが、その「さよなら」は、言えなかった……というより、言う暇も無かったのだが。
せっかくなら、もっと、ちゃんとお別れをしたかったのだが、景奈があまりにも風のように、そして「また明日!」とでも言うように去っていったものだから、本当にまた会えるようなそんな気もしていた。
「まったく……私ったら。」
そろそろ約束の時間だ。
店内の時計をもう一度ちらりと確認した後、白夜も、フラッペを一口飲んだ後、カップを掴み、そっと店の外へ出た。
白夜が景奈を思いながら、また会えるかもしれない。なんて思ったのを裏付けるように、二人がひょんなことから、度々再会するようになるのは…………また別のお話。
(完)