龍伝説
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ここは地獄、そして亡者を裁判にかける閻魔殿である。
鬼「龍というのは様々な伝説が残ってることで有名ですね」
「突然どうしたんですお父さん」
鬼灯は机で書類の作業をしながら唐突にそんな事を言い出し隣で手伝っていた桔梗はなれたように返事を返す。
鬼「いえ、そちらのお二人を見て色んな伝説を聞いた事を思い出しまして」
黒「そちらのお二人って俺達の事か?」
白「もう少し言い方なかったんですか?」
娘の質問に鬼灯は書類から目を離さず少し離れた場所にいる薬を届けに来た黒龍と白龍はそう返事をする。
「まあ、お二人は龍ですもんね」
黒「何思い出したように言ってんだ?結構付き合いは長いだろ」
白「まあ………伝説というのは我々が起こした事を人間がいいように子々孫々に伝えただけで我々が勝手にした事ですからそんな大層なものでもないんですよ」
鬼「一説に………江の島の伝説では昔、津村という現在の鎌倉市にあたる湖に五つの頭を持った龍が住んでいたといいます。その龍は山を崩し病を流行させ、洪水・台風といった災害を起こしたそうです。さらに五頭龍は津村の長者の16人の子どもを一人残らずのんでしまい悲しんだ長者はしかたなく西の村に逃げてしまいました。その後村人たちはこの道を「子死越(こしごえ)」と呼ぶようになりそれが現在の「腰越」となっているそうです」
黒「あー………そりゃあれだ、それ俺のダチだ。しかもただ脅かすために子供を飲み込むフリしてたんだが思った以上の騒ぎになって何も伝えられないままになったらしい、子供はちゃんと生きてんぞ。そん時は五頭龍は反省して縮こまってたわ」
「それ自業自得というやつですよね」
鬼「さらに続きがありまして欽明13(552)年に子死越(腰越)前方の海に暗雲がたちこめて天地が震動しその雲の上に天女が現れたという話があります。そして次第に雲が晴れると海面に忽然と島(江の島)が現れたという。龍は天女のあまりの美しさに一目ぼれをして結婚を申し込みますが今までの悪行を指摘され断られてしまいます。それでも龍はあきらめず今後の善行を約束して結婚を果たしそれ以降人々を守るようになりました。最後に龍は人々を守ることに力を使い果たし対岸に去って竜口山(たつくちやま)になったという………これが江の島の龍伝説、非常に興味深かったので調べていたんです」
白「ああ………そう言えばいきなり私に会うなり「素敵な人見つけた!」とか大騒ぎしてましたね、相談されたんでちょっと助言したら「結婚できたよ!ありがとう!!」とお礼を言われた事ありましたね………あれ、そんな伝説扱いされるなんて………」
黒「お前が変な助言するからだろ?これじゃあ龍の威厳がたもてねぇじゃねえか」
白「はぁ?元はと言えば貴方が最初の時点でもっと彼の相談を聞いてあげてたらこんな大騒ぎする事はなかったんじゃないですか!!」
黒「なんだよ人のせいにするってか!?」
白「その台詞そのまま貴方に返します!!」
黒「なんだよ!!」
白「なんですか!!」
「結局、龍の伝説というのは彼らが恥ずかしい行いを人間がなんか凄い事した風に捉えて間違ったまま伝わったって事なんですね」
鬼「実際、人伝で伝わる事なんてそんなものですよ」
下手をしたら龍の姿になって暴れだすんじゃないかと思われる喧嘩を眺めながら冷静にそう答える鬼親子であった。
完
鬼「龍というのは様々な伝説が残ってることで有名ですね」
「突然どうしたんですお父さん」
鬼灯は机で書類の作業をしながら唐突にそんな事を言い出し隣で手伝っていた桔梗はなれたように返事を返す。
鬼「いえ、そちらのお二人を見て色んな伝説を聞いた事を思い出しまして」
黒「そちらのお二人って俺達の事か?」
白「もう少し言い方なかったんですか?」
娘の質問に鬼灯は書類から目を離さず少し離れた場所にいる薬を届けに来た黒龍と白龍はそう返事をする。
「まあ、お二人は龍ですもんね」
黒「何思い出したように言ってんだ?結構付き合いは長いだろ」
白「まあ………伝説というのは我々が起こした事を人間がいいように子々孫々に伝えただけで我々が勝手にした事ですからそんな大層なものでもないんですよ」
鬼「一説に………江の島の伝説では昔、津村という現在の鎌倉市にあたる湖に五つの頭を持った龍が住んでいたといいます。その龍は山を崩し病を流行させ、洪水・台風といった災害を起こしたそうです。さらに五頭龍は津村の長者の16人の子どもを一人残らずのんでしまい悲しんだ長者はしかたなく西の村に逃げてしまいました。その後村人たちはこの道を「子死越(こしごえ)」と呼ぶようになりそれが現在の「腰越」となっているそうです」
黒「あー………そりゃあれだ、それ俺のダチだ。しかもただ脅かすために子供を飲み込むフリしてたんだが思った以上の騒ぎになって何も伝えられないままになったらしい、子供はちゃんと生きてんぞ。そん時は五頭龍は反省して縮こまってたわ」
「それ自業自得というやつですよね」
鬼「さらに続きがありまして欽明13(552)年に子死越(腰越)前方の海に暗雲がたちこめて天地が震動しその雲の上に天女が現れたという話があります。そして次第に雲が晴れると海面に忽然と島(江の島)が現れたという。龍は天女のあまりの美しさに一目ぼれをして結婚を申し込みますが今までの悪行を指摘され断られてしまいます。それでも龍はあきらめず今後の善行を約束して結婚を果たしそれ以降人々を守るようになりました。最後に龍は人々を守ることに力を使い果たし対岸に去って竜口山(たつくちやま)になったという………これが江の島の龍伝説、非常に興味深かったので調べていたんです」
白「ああ………そう言えばいきなり私に会うなり「素敵な人見つけた!」とか大騒ぎしてましたね、相談されたんでちょっと助言したら「結婚できたよ!ありがとう!!」とお礼を言われた事ありましたね………あれ、そんな伝説扱いされるなんて………」
黒「お前が変な助言するからだろ?これじゃあ龍の威厳がたもてねぇじゃねえか」
白「はぁ?元はと言えば貴方が最初の時点でもっと彼の相談を聞いてあげてたらこんな大騒ぎする事はなかったんじゃないですか!!」
黒「なんだよ人のせいにするってか!?」
白「その台詞そのまま貴方に返します!!」
黒「なんだよ!!」
白「なんですか!!」
「結局、龍の伝説というのは彼らが恥ずかしい行いを人間がなんか凄い事した風に捉えて間違ったまま伝わったって事なんですね」
鬼「実際、人伝で伝わる事なんてそんなものですよ」
下手をしたら龍の姿になって暴れだすんじゃないかと思われる喧嘩を眺めながら冷静にそう答える鬼親子であった。
完