とある日の事

「お邪魔します」

白「いらっしゃ～い、あれ？桔梗ちゃん珍しいねどうしたの？」

「白澤さんこんにちは、今日は黒龍さんか白龍さんに用事があって来ました」

白「あ、そうなんだ………お～い、黒龍、白龍いる～？」

黒「お～いるぞ」

白『何かご用ですか？』

白「桔梗ちゃんが二人のどっちかに用があるんだって」

黒「おう桔梗、俺に何か用か？」

白『待ってください、なぜ黒龍がでしゃばるんです？桔梗さんは私に用があるんですから』

黒「は？そんな事一言も言ってねぇだろ、なあ桔梗」

「いや、別に個人を指したわけではないですがどちらか手の空いてる方に用事があるのでどちらでもいいです」

黒「ほら見ろよ」

白『大した事でもないのにその上から目線止めてください偉そうに』

黒「はあ！？お前が言い出したんだろ！！どっちが偉そうだ！！」

白「(これは収集つかなさそーだな………)桔梗ちゃん、ちなみに二人にどんな用事？」

「龍の背中に乗りたいんです」

三人「「「龍の背中に乗りたい？」」」

「はい、以前黒龍さんに乗せてもらった事があったのでもう一度乗りたいと思いましたので暇でしたらと」

黒「あーそんな事あったな、いいぜ乗せてやるよ」

白『だからなぜ貴方が率先して申し出るんですか！桔梗さん、この龍より私の方が居心地いいです！』

黒「はあ！？断然俺の方がいいってっの！！だよな桔梗！？」

「白龍さんの背に乗った事がないので比べようがありません、なら今日は白龍さんの方で」

黒「ちょっと待て！！俺にしとけ桔梗！！こいつのは絶対居心地悪いから！！」

白『変な横槍止めてください！乗った事もないのによくそんな事言えますね！！』

黒「はあ！？じゃあ乗ってやるよ！早く龍になれ！！」

白『嫌ですよ、なんで貴方を乗せないといけないんですか？気持ち悪い』

黒「はぁあ！？お前なぁあ！！」

「余計悪化しましたね」

白「うん………なんでこうなった？あ、二人がもめるんなら間をとって僕にしない？」

「しません」

白「そこまでハッキリ言います？」

黒「がーーー！！めんどくせえ！！ここでハッキリ決着つけてやらぁあ！！」

白『ええ！！そうしましょう！決着つけちゃいましょうね！！』

白「ちょっと！店の中で龍になって喧嘩しないでくれる！？桔梗ちゃんお願い止めて！！」

「どちらも忙しそうなのでここで失礼します」

白「桔梗ちゃーーーーーん！？」

黒「おらぁああ！！」

白『はぁあああ！！』

白「いやぁああああ！！店がぁああああああああ！！！」

桃「ただいま帰りました、さっきそこで桔梗さんに会ったんですが何か用事………ってなんで黒龍さんと白龍さん喧嘩してるんですか！？ちょ！早く止めてくださいよ白澤様！！」

白「止めたら苦労しないよぉお！！」

ドガァアアアアン！！！

「ただいま帰りました」

鬼「お帰りなさい、桔梗」

閻「どうだった？龍に乗れた？」

「いえ、何か揉めたので帰ってきました」

閻「揉めたの？それは大変だったねぇ」

鬼「まあ、あの人達はいつもの事でしょう」

桃源郷内で龍二匹が暴れまわっている時、地獄では平和に話をしている桔梗であった。

「次は乗せてもらいましょうかね」

黒「このクソ龍がぁあああああ！！！」

白『ナルシスト龍めぇえええええ！！！』

白「もう出てけぇええええ！！！」

完