世直しマンその過去の巻

三本柱マンが放たれた矢は…
目にも止まらぬ速さで世直しマンの
心臓を貫き世直しマンはグッタリとして
動かなくなった



「や…やった!心臓を貫いた!!」
「終わった、何もかも」

「………………」



三本柱マンが世直しマンを倒したと
味方が喜ぶ中大ガマは鋭い目付きで
世直しマンを見ていた…
そんな大ガマに気がついた天才マンが
大ガマに声をかける



「ラッキーマン?どうしたのですか
世直しマンはもう死んで…」
「…………喜ぶのはまだ早いんじゃねーの」
「え?どう言う…」



険しい顔付きのまま大ガマは
世直しマンに近づき、目元を
覗き込み目を細め…やはりと言ったように
眉間に皺を寄せて世直しマンの体を押す、

すると!!




グシャッ!!ガラガラ…!!



「やっぱな…」
「な…何ーーーっ!?
鎧だけで中身がない!!」
「!?」
「矢が当たる前に抜け出したんだ」



大ガマは崩れた世直しマンの鎧から
矢を引き抜きながらも説明をして見せた



「俺はな、こう見えても1ヶ月間
手下に潜り込んで世直しマンの情報を
探ってた………んで分かったことがあった」
「そ、それはなんですラッキーマン…!」



たらり、と大ガマの額から
汗が流れる



「世直しマンは常に重い鎧を纏うことで
力を抑えていた……
他にも理由はあるんだろうが…
それを脱いだらどうなる?
身軽になり余計にパワーアップする!!
いいやこれで世直しマンは
真の100%の力をする事になって
状況が悪化したってこった!!」


「その通り……」

「「!!」」



大ガマがそう説明し終えたその時
上から声が聞こえ、上を見上げた
ヒーロー達は息を飲んだ
そこに浮かんでいたのは…
身体中傷だらけの白い肌をした
シンプルな宇宙人…
不気味な事に、その傷からは
嘆き悲しむような泣き声が響いていた




「お…お前が世直しマンの真の姿か!?」

「よくも鎧を脱がしてくれたな…
この姿は200万年以上誰にも見せてない、
私はこの傷だらけの醜い姿をわざわざ重く動きにくい鎧の下に隠していたのだ
ラッキーマンの言う通りこれでやっと
100%の力を出すことが出来る、真の世直しマンの力をな」




やはり彼こそが真の世直しマンであったらしい
ごくり、と唾を飲み込み世直しマンを見上げた…
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